ハンブルネスのひとりごと

ノルウェー在住のシステムズ・カウンセラーのブログです

7月のノルウェー

オスロの夏の風景 Visit Oslo より

みなさまこんばんは。九州地方の豪雨で被害に遭われた方々や、連日の酷暑で大変な思いをされている方々へお見舞い申し上げます。
今日は久しぶりのブログ更新です。今年はうちの外壁のペンキ塗りがあり、実は5月上旬より毎週末ほとんどこの作業ばかり。本当は今ころ終わっていたかったのですが、残念ながらまだなのです。おうちメンテ・ノルウェー版はこのペンキ作業が完了した時に写真付きでアップしたいと思っています。
今日の話題は…というと。ノルウェーに暮らしてもうすぐ28年ですが、ほとんど毎夏は仕事のため、ここに居て気が付いたことを少し書いてみたいと思います。

 

今年の夏 オスロ近郊

今、南欧の熱波がメディアで取り上げられていますが、ノルウェーエルニーニョの影響か今年は暑い初夏でした。5月中旬から約1か月は雨がほとんど降らず、毎日さんさんと太陽が照っていました。30度になることもしばしば。そのため、市により芝生へのホース水まきは禁止となり、花壇のみ許可。ただし、なるべくジョーロ使用とのこと。ペンキ塗りには事前に外壁を専用洗剤や高速洗浄機で洗う作業があるのですが、これは許可の枠に入っていました。
暑さに弱い私は熱中症(日本よりも涼しいのに、すみません)に気を付けつつ、保冷剤を首に巻いてみたりと試行錯誤。こちらには夏を乗り切るグッズは売っていないので、辛いものがあります。家自体も熱を保持するような作りなので、朝からカーテンやブラインドを閉めて日光を入れない工夫で、なんとかしのげる気温を保っていました。それでもここ数週間は雨も時々降ったりで、少し楽になりました。 


ノルウェー夏の風物詩

1.Fellesferie (共同休暇)

7月、といえばやっぱりコレ。多くの人が休暇をこの時期一斉に取ります。(休暇の消化は各自が職場と相談の上決める)理由の一つは、小中学校のお子さんをお持ちの親御さんが やはり夏休み中の子どもを家に一人で置いておけないということ。日本では割と兄弟の上の子が下の妹・弟の面倒をみたりしますが、こちらはやはり大人が見る…という習慣です。(もちろん、子どもの成長度合いにもよりますが)
結果、通勤時間はかなり町ががらーん。公共交通機関の本数も実はむちゃくちゃ減りますし、よくこの時期に鉄道・地下鉄のメンテがあって、「Buss for tog」(振替のバス)などが目立ちます。
ちなみに、ノルウェーには「休暇法」という休暇に関する法律があり、就労者には毎年5週間の休暇が保証されています。(ただし、夏季の6‐8月は連続3週間以上の休暇は要相談のところが多い)休暇を取らせない雇用主は基本的に法違反となります。ただ、うちの職場のように固定賃金の場合は6月の給与はなく、前年度から算出される「休暇マネー」が給与の代わりに支給されるので、前年度に労働収入がなかったりする新人さん方は無給で休暇を取るか、または休暇を取らず夏も働くかのどちらかになります。無給休暇を強制的に取らせることはないので、実際に違法といってもそれほど厳しくはないのかもしれません。(法律の専門家ではないので…一般知識の枠ですが…)夫の場合(民間企業で固定制ではない)は働いた分の時間給で給与が毎月決まるので、休暇はすべて無給となります。
いわゆる、エッセンシャルワーカーの職場は夏季臨時職員を雇う予算が組まれているので、私も老人ホームにひと夏、介護ヘルパー職にひと夏、夏季臨時職員として働かせていただいたことがあります。利用者さん方も慣れない新人などが多い中、もう毎年のことだと我慢していらっしゃる方々が多いなあ…と思ったものです。(私にとっては次年度の生活費を稼がせていただいてありがたかったのですが…)私の職場では臨時の人はいないので、何とか居る同僚が分担して利用者さんをケアする感じです。なので、普段よりは忙しいです。

 

2.夏仕様のTV番組

TV業界の方々もやはり休暇を取る、ということで ゴールデンタイムにやたらと再放送が増えるのもこの時期。一方では、夏の特別番組としてNRK(ノルウェー国営放送)などが 各地方を回りながら地域の様子を伝える趣旨の番組もあります。これまでは、船、列車、車バージョンでしたが、今年はなんと自転車…。(時代を反映しているのでしょうかね)

www.nrk.no

近年ノルウェーではエコブーム、というか政治の世界でも「緑の環境党」(略してMDG・エムデーゲー、Miljøparti Den Grønne)がすごい勢力を伸ばしています。オスロ市内も、駐車スペースがどんどんなくなり、また街の中心部以外でも路上駐車が有料に。オスロに住む同僚などは「空気がきれいになった」と喜んでいますが、主人(電気技師)の様な仕事の方々にとっては駐車スペースを探すのに四苦八苦で、使った時間がお客さんの請求書に反映されるという…いいんだか悪いんだか。MDGでは自転車専用のレーン増設を政策に掲げているので、オスロは自転車が増えましたー。

 

3.ワンピースにサマードレス

毎年夏になると、女性たちが一気にフェミニンになるなー、と感じます。普段はジーパンでスポーティな女性たちも、なんだかワンピースやサマードレス姿が増えるのです。フェイスブックでもそんな広告が良く入ってきます。例えばこんなの…

サマードレスについて、ですが 日本に比べてやっぱり若干露出度は高いかなあ。だからどうのってことはないのですが。この国ではファッションや着こなしも個人の個性、その人のアイデンティティーという扱いなので、他人が横からどうこう言う事ではないのですが…。一方、男性の短パンは職場では賛否両論となっていたりします。数年前、うちのチームリーダーも昔のボスに「あなた、ここはキャンピング場じゃないのよ」とガッツリ言われて、キレイ目の短パンを着用しているようです。

 

4.まだまだ明るい夜

6月の夏至で白夜のピークに達したものの、7月はまだまだ明るいです。今日だと日の出が4時20分、日の入りが22時25分となっています。これだけ明るいと仕事の後もいろいろできそうなのですが…。うーん、どちらかというと一年中同じようなルーティンで、午後5時ころ帰宅、夕飯を食べた後は大体ノルウェーのニュース番組チェック。その後はYouTubeで日本のニュース番組チェック…ってな感じですかね。なんだか自分で書いていてもちょっともったいない気もしておりますが。

 

5.ノンストップジュライ (私個人的な夏の風物詩)

私が長年ファンをしている、ノルウェー出身のバンド・A-haの曲に「(Seemingly) Nonstop July」があります。個人的には一番好きな曲の一つなのですが、毎年やっぱり7月はあっという間に終わるんだなーと、しみじみ思います。NRKのライブヴァージョンを貼り付けてみますね。

A-ha - Seemingly (Nonstop July) (Live in NRK 1991) - YouTube

もうすぐ7月も半分が過ぎますね。8月になると、ちょっと肌寒い日が出てきたり、小中高生や学生さんは新学年・新学期が始まります。うちのペンキプロジェクトもあと少し。せめて天気だけでも持ってくれたら良いのですが…。

 

と、いうわけで、今日はノルウェーの短い夏、7月についてあれこれ書いてみました。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。酷暑・異常気象とありますが、くれぐれもご自愛くださいませ。