ハンブルネスのひとりごと

ノルウェー在住のシステムズ・カウンセラーのブログです

オスロ市のゆくえ

みなさまこんばんは。新年も早くも一か月が過ぎ、もう2月。お変わりありませんか?昨年のブログでもお伝えしたのですが、50をとっくに過ぎての転職活動…*1。実は、去年あたりから状況は予想外の展開を見せていたのでした。今日は私が働くオスロ市事情を交えながら、できる範囲でそんなことをお伝えしていこうと思っています。

 

ノルウェーオスロ市は財政難だった件

私は本業では、オスロ市の福祉専門部局に属する事業所で働いています。こちらでは、ユース世代が様々な事情で親元を離れ、独り立ちする際の3年間を住居の賃貸を軸に支援していくという事業内容。オスロは15の区から成り立っていますが、私たちの事業所は支援サービスを有料で区に提供しているのです。同じオスロ市の中で、ちょっと不思議な感じもしますが。

さて、「予想外の展開」とは、オスロ市財政難による市政改革。オスロは実は2004年にも25あった区から現在の15区へと改革をしていたのでした。(そのころ、私自身は西ノルウェーに住んでいたので、関わることはなかったのですが。)2028年1月を目標に今年はいろいろな改革案が本格的に決議される模様…。改革のメインはやはり区の統合合併。まだ数は決まっていないのですが、15区から6、7、8区のいずれかになる案が出ています。区の数を減らすことで、管理運営費を削減…ということなのですが。でも、区によっては境界線が新しくできることで分断されたりと、職員全体がこれからの決定を息をのんで見守っている…そんな状況です。
オスロ市では、分野ごとに「Fagetat」と呼ばれる専門部局が設けられており、うちの部局もその一つなのですが、今回の改革では専門部局でも効率化計画として閉鎖する事業所がすでにいくつか決まっています。

そんなこんなで、とにかくオスロ市の求人が激減してしまっており、また、誰かが辞めたり、定年退職しても求人にも待ったがかかる傾向。そりゃ、そうですよねー。

 

自分の職場が無くなってしまう可能性も

そして、うちの事業所も「効率化計画」の対象とされています。昔、某区の行政に居たころからうちの事業所の存在は知ってはいたのですが、とにかく支援料が高いので、なるべく回避のお達しが出ていたくらい。やっぱり、区にとっては支出ポストって感じなのです。もちろん、それは各区が小さな自治体の様に経済的に自立しているからなのですが…。うちでは、新しい所長が事業所内改革をしてきたことから、大幅に無駄な支出がカットされ、ここ数年、新車が数台買えるほど黒字転換してきたのです。でも、もしかしてこういった黒字回復が目を引いたのかも知れません。改革案としては、事業所を福祉専門部局から区に移転させる…というのが挙がっています。そうすることで、支援料もなくなるわけです。でも、区の「住宅福祉支援課」とかに編成されてしまうと、せっかく構築されてきた「ユース世代の生活・就労・メンタル支援」という特殊分野が消えてしまう可能性も出てきてしまうんですよね。特に、最近では発達障害精神疾患ユース、又は犯罪ユースなど、割と深刻な問題の子たちが増えているので…。

 

近隣地域への転職

先述のブログにも、「数日後にも面接が…」とお伝えしていたのですが 応募した仕事はうちから南に20キロ離れた近隣の自治体。面接に呼ばれたからには、履歴書を元にした第一審査は通った…と理解していました。でも、結果はぺけ。実は面接中に今の給料はいくらもらっているか、というとんでもなく普段されない質問があったのです。面接に給与の話はタブーというのをどこかで読んでいたので、なんとか回避しようと試みたのですが、私が答えたくないという態度を見かねた同席の所長さんが「いやあ、オスロとうちは全く給与体系が違うし、せっかく雇ってもオスロに求人があるとみんなそっちに行ってしまうんですよ。」との説明付きで、この質問に数字で答えないと帰してもらえないような雰囲気になってしまったのです…。

ノルウェー自治体の給与体系は全国一律ではなく、オスロ市は例外的に独自の賃金協約を採用しています。一方、その他の自治体は KS という自治体連合の協約に基づいた給与体系となっています。そのため、例えば初任給をとってもオスロは他の自治体にくらべ数万円から数十万高い、などでオスロに人材が流れていく…というのは一般的に知られています。
ただ、マイホーム購入となるとおのずと郊外の方が買いやすくなり、住まいからほど遠くない場所で仕事をしたい人(お母さんたちなど)も居るので、必ずしもみんながオスロで働きたがっている…というわけではないのです。また、一般的にオスロでの業務はクライアント数なども近郊自治体に比べ多くなり、業務負荷が高いのも普通です。

それに、オスロの賃金協約がベストかというと、実は一つ決定的に残念な点があります。それは、職員が自分でスキルアップのために取った資格などが給与に反映されないこと。例えば、KSの自治体の多くが、「修士課程給与加算」を実施しており、友人なども最近修士課程を取り、数十万の給与アップがあったと教えてくれました。
私としては、修士課程加算も考慮に入れてもらい、オスロとそれほど変わらない給与なら新しい分野で専門性を活かして仕事がしたいな、と考えての応募だったのです。落とされたのは給与のせいではなく、他の応募者の方がより経験があったから…だそうですが。うーん、なんだか。後味が悪い感じでした。ちなみに、オスロの求人は透明性を重視しているのか、必ず給与等級*2が明記されている…のに対し、KSの自治体はその明記が求人広告にないところが悲しいですね。

 

さて、どうするか

応募できる求人がないのでは、にっちもさっちもいかないな…というのが、正直なところ。また、高齢の母のための介護帰国も間近に控え 「ちょっと様子見よう」モードにも入っています。それに、万が一 今の事業所が事実上閉鎖または再編成で区に移転となったとしても、また最悪、余剰人員*3になったとしても、もしかしたらそこでも新しいチャンスが訪れるかも知れない…なーんてことを最近考えたりしています。
ちなみに、どうして地方自治体のお仕事のみに言及しているかというと、62歳から対象の早期年金制度*4のせいなんです。私はずっと公的なお仕事をしているので、これまで積み立ててきた受給資格は62歳になるまで国や地方自治体での就労でのみ有効になります。と、いうことはいきなり民間で今から働いてしまうと、受給資格がパーになってしまうという…。

今回のブログでは、転職活動が暗礁に乗りあげてしまった…というのを、オスロ市事情と共にお伝えしました。うちの事業所にしても、いろいろ決まって来るのが5月頃らしいので、それまでとりあえず様子を見よう、待ってみよう…というところです。
今日も最後までお読みくださり、ありがとうございました!

*1:

humbleness.hatenablog.com

*2:オスロでは「Lønnstrinn(ロンストリン)」と呼ばれる給与ステップ制度があり、勤続年数や経験に応じて、あらかじめ決められた段階を一段ずつ上がっていく仕組みになっています。

*3:ノルウェーでは、組織の事情で職務がなくなった場合でも、すぐに解雇されるのではなく「Overtallig(余剰人員)」という立場になり、再配置や次の仕事を探すプロセスが用意されています。

*4:早期年金制度、AFP(Avtalefestet pensjon)とは、労使協定に基づいて設けられた年金制度で、一定の条件を満たすと通常の老齢年金より早い段階から年金を受け取ることができる仕組みです。

クリスマス仕様の我が家を紹介・ノルウェー

みなさまこんばんは!今年もあと10日を残すほどになりましたね。うちは夕飯のあとはYou Tube タイムとなり、日本のニュースを中心に さまざまなユーチューバーさんの動画を視聴しています。最近よく拝見するのはUR団地の動画。昨日はあるユーチューバーさんが、クリスマスのオーナメントを紹介されていました。*1

毎年、この時期になるとどうもバタバタで「あっという間にクリスマスが来て、大変だ―」という感じのブログになるのですが、今日はちょっと趣向を変え、クリスマス仕様になった我が家を少しご紹介したいと思います。

 

エクステリア

暗い冬のノルウェーでは、みなさんがそれぞれ家の外にライトを設置しているのですが、規模はまちまち。うちは今年セールで買ったトナカイ(リンゴの木の下、写真中央…見にくいですが…)の他に、テラスの手すりにライトを設置しています(写真左下)。入口ですが、ちょっと寂しい感じ…で、なんとかもうちょっとできないものか…思案中。ただ、玄関前は車の排ガスなどで真っ黒になるので 置くものを選びます。

一階

うちの一階は、洗面所・主寝室・居間とキッチンとなっています。居間とキッチンの間にはドアはなく、ずっと「アコーディオンドア」でも設置しようかと考えてはいるのですが、安くて手軽な突っ張り棒&カーテンで間仕切りしています。今年はここに、昔買ったハーフサイズの赤いカーテンを掛けてみました。2月にキッチンの壁を一部スモークブルーにしてみたのですが、なんとか組み合わせ的には大丈夫なようです。(って、独りよがりかも…ですが)

キッチンの二つの窓にはいつもカフェ・カーテンを掛けていますが、こちらもクリスマス仕様の赤いカーテンにしています。ちなみに、クリスマス用のカーテンやその他ファブリックは12月に入ると半額になり、クリスマスを過ぎたころには半額の半額になることが多いので、この時期を狙ってゲットです。

クリスマス・オーナメントですが、私は割とシンプル。オーナメント全般って、実はクリスマスのプレゼントでいただいたりも良くするので、わりとたくさんたまってしまいがちなのです。せっかくあるものを使わないともったいないかなあ…という感じで、毎年なにかしら工夫しています。

一階居間のソファまわり。ろうそくの下に飾りのついたリングを敷いていますが、このリングをリース替わりに洗面所の鏡に飾ってみました。*2


二階

二階はTV部屋(ここで、夕飯を食べたり、だらだらする場所)のほか、もう一つの洗面と小さな寝室が3つあります。小部屋の二つはただいま物置になっており、3つ目は夫の事務所兼ホビールーム。基本この3つの部屋はクリスマス仕様にしていません。

写真はTVの部屋から。写真左の窓は道路に面していますが、「Adventsstake (アドヴェンツスターケ)」と呼ばれるノルウェーでは昔からあって、超一般的な窓用ライトを置いています。写真右、本棚の上。左からIKEAのランプ(クリスマス用ではありません)、天使の陶器の置物(Pentik、フィンランドのメーカー)、木製の「Julekrybbe(ユーレクリッベ:イエス・キリストの生誕をモチーフにした飾りや置物を指します。バザーで購入)」と、スウェーデンの無印で買った木製のツリー。壁にはサンタの絵。ちなみに、二階は全部の部屋が傾斜屋根です。Julekrybbeなどは11月になると教会のバザーなどで手作りの物を見かけることが多いです。ちなみに、IKEAのランプの下に敷いている敷物もかぎ針編みです。*3

さて、今日はざっとうちのクリスマスのインテリアなどをご紹介しました。この週末と先週末をつかって作業しましたが、なかなか時間や労力が必要な作業です。各ご家庭により違いはありますが、うちはだいたい1か月ほどクリスマス仕様が続きます。
ちなみに、ノルウェーの首都圏の地域は11月中旬に初雪が降り、気温がマイナス10度に下がったものの、1週間ほどで温暖に。今日は朝がマイナス3度くらいでした。この分だと、ホワイト・クリスマス…という感じではないですね。個人的には電気代が高くならないので、温暖な冬は大歓迎ですが…。

それでは、今日も最後までお読みいただきありがとうございました。みなさまも楽しいクリスマスを過ごされますように!マイユニでした。

 

*1:

興味のある方はこちら:

https://www.youtube.com/watch?v=b2KZxmXqtNA

*2:

リングを掛けている紐は、かぎ針編みで速攻に編んだもの。動画はこちらを見ました:

https://www.youtube.com/watch?v=uZY-i-cgEHI&t=119s

*3:今年に入って良く作っているのが、このユーチューバーさん。リンクはこちら:https://www.youtube.com/watch?v=AiV-dA3Noog&t=16s

54歳。AIを使って専門職への転職はなるか? 

みなさまこんばんは。お久しぶりのブログ更新です!
今、日本は紅葉の美しい季節ですが毎日チェックしているニュースでは 「熊」「熊」「熊」。うちのドアを開けたら、いきなり熊って 本当に想像がつかないくらい異常事態ですよね。ちなみに家にはリンゴの木があるので、鹿は親子でやってきておりますが。まだ鹿だから良いのかな。花は全部やられるので、鹿が食べない花を選ぶ必要があって、自分の好きな花は植えられないのがとっても残念ですけどね。


今の職場の先が見えてしまった

さて、今日のお題はといいますと 8月のブログ最後に言及した「現在進行形のチャレンジです。」この夏、一年に一回の上司との面談(業務内容から職場環境からいろいろ話せる)があったのですが、この後とっても落ち込んでしまいました。と、いうのも 私が数年力を入れている、「オープンダイアローグを使ったネットワークミーティング」について、だいぶ前から(3年くらい前?)職場をあげて導入してもらえるようにお願いしていたのです。でも、一向に進まず。これまでも同僚にじかにサポートをお願いしていましたが、このモデルが何なのか、わからない人が多く、参加者が集まりません。
あー、毎年同じこと言ってるわ…、という感じで、もうこの職場では新しいワークモデルの開発には、上からのサポートがない。それから、うちの事業所の姉妹部署から複数の職員が転属になって来ていて、私が興味があった専門分野の開発の仕事も、その方々に行ってしまい、自分の出る幕がなくなってしまいました。なんだか、自分の専門性を活かせる可能性の先が見えてしまった感じです。それに、これまで他の同僚よりもいろいろなことに貢献してきて、若い同僚を指導する立場になったりしていても、それが給与には全く反映されないという…悲しい現実。ちょっと給与の良い内部のプロジェクトの求人に応募しても、ダメでしたし。所長には、「業務をシステム化する仕事を手伝ってほしい」みたいなことをここ1-2年言われてはいますが、一向に具体的な話になって来ない。(わー、思いっきり愚痴ってますねー)

みなさまなら、こんな時 どうされますか?


AIからのサポート

さて、そんなこんなで悶々としつつも、今年に入ってからも私の専門性を活かせるようなポストにはダメ元で応募していたのです。(これまでも真剣に転職したいと思わずとも、たまに求人を見ては応募は時々して来ました)で、やっぱり外国語のネックはあり、職場でのAI導入をきっかけに、自分の求人希望書でもAIを使ってみたのです。ちょっと、自分では書けない文章が書けたわ…と思っていた矢先…なんと、面接によばれてしまったのでした!

で、このお仕事はぺけだったものの、それ以来「キャリアカウンセリング」をAIさんにお願いしています。例の落ち込んだ面談のあとも、AIさんと相談。いろいろな案があったのですが、とりあえず経済的な安定は絶対に必要なので、転職路線を中心に…ということになりました。どうやってAIからサポートしてもらっていると言いますと、まず興味のある求人があれば、全文をコピペでAIの意見を聞く。これで、見送った仕事もありました。応募すると決まったら、希望書の作成。AIがベースを書いて、私が手直し。面接に呼ばれれば、面接準備など。

丁度8月のブログを書いた際も、今年2回目の面接に呼ばれたすぐ後。このお仕事もぺけでした。やっぱり、自分よりも経験が豊富な方がいると 太刀打ちできませんね。また、実は数日後も面接に呼ばれています。こちらは、正規雇用ではなく、産休か何かの臨時労働です。でもこれまでの仕事からちょっと新しい内容の仕事を応募するには、やはり経験が少ないことがネックになるので、はっきり言って、チャンスは臨時職の方が断然大きいのです。それにしても、AIに手伝ってもらってから、面接に呼ばれる率が上がったと思います。

 

ライフシフトラボさん

Googleを通してやっぱりバレるのか、転職スクールを運営するこちらのYouTuberさんが上がってきました。(注:私は回し者でもなんでもありません!)

www.youtube.com

実際にLineで登録後、無料のカウンセリングも受けました。ぶっちゃけ、こちらがやっておられる講座のお話がメインな印象でしたが、少し良いアイデアはいただけたのは感謝でした。でも、動画では無料でお勉強できるので、良いですよね。
私って、これまでウン百の職に応募してきたのにも関わらず、面接が苦手なんです。なんか、正直すぎちゃうのかもしれません。でも、こちらの動画のアドバイスで、正直であることと、自分がどう職場に貢献できるかという「うりこみ」が相反しないことが理解でき、また面接でいかに苦手な質問をポジティブに答えられるか…の、コツみたいなことも学びました。それに、動画のコーチの方は本当にポジティヴ思考な方で 元気がもらえます。ノルウェーでも50を過ぎたらはっきり言ってかなり転職は難しいのです。

さて、臨時雇いの時はこちらではどうするかというと、自分が元々持っている正規のポストを1年ほどなら無給の休職を取れるのです。もちろん、いつも許可が出るとは限らないのですが、最初の面接のあと 所長にちょっと聞いてみたら、なんでもサポートしていただけるとのこと。ただ、所長の上には二人上司がいるので、どうなりますことやら。まずは、面接に挑みます。ちなみに、どうしても紹介人が必要な事から チームリーダーと所長には転職活動をしていることは伝えています。オスロ市は実は財政難で、2028年に向けて 大規模な市の改革に着手しており、私の職場も存続できるかどうか…ちょっとわからない部分があるのです。もしも仕事にあぶれてしまったとしても、今やっている転職活動がきっと役に立つはずです。

 

*  *  *  *  *  *  *  *  *  *

と、いうわけで 今日はAIを使った私の個人的なチャレンジを中心にお話しました。AIについては、全くの素人なのですが、徐々に業務の中でもリスト作成などには使ってみています。負の部分として、個人情報が漏れてしまう可能性があるのであまりプライベートなことはもちろん書かないように気を付けては居りますが。とにかく、いろんなことをロジカルに素早く答えてくれるので、すごいなーと思います。分析力もすごいし。納得のいく答えが返ってくる印象です。もちろん、すべての分野の細かい事までいつも把握しているわけではないのは頭に置いておく必要はありますが。また、カウンセリングが進むにつれ、本当に私の性格や専門性、またポリシー、言い方のくせなどを理解してくれるんですよね。すごいわ、と思います。
また、このチャレンジについては折にふれてシェアしていきたいと思います。今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

ノルウェーの秋を味わう:うちのリンゴの木からジャムづくり

こんにちは!今日は、ノルウェーの我が家の庭で育ったリンゴを使って、手作りジャムをつくる様子をシェアします。ノルウェーの秋は短くて、リンゴの収穫シーズンもあっという間。そんな季節の恵みを大切に活かすために、今年は久しぶりにジャム作りに挑戦しました。


1.リンゴの収穫

すっかり撮影を忘れていたので、実は収穫量はこの2倍。

うちの庭には、前所有者さんの時代からのリンゴの木があります。今年は暖かい夏のおかげで、豊かな実りに。ノルウェーの気候は日本よりだいぶ涼しいですが、晩生のうちのリンゴも甘みが乗り美味しくなりました。

たくさんのリンゴの多くは見た目的に悪かったり、ちょっと傷があったり。また、鳥や鹿にやられるリンゴも多く、とりあえずこれだけ食用にゲットできました。


2.リンゴの下ごしらえ

収穫したリンゴはこちらの「リンゴ皮むき器」でカットします。レバーを回すと、皮がむけて芯の部分もくりぬける仕組み。リンゴの木が庭にあるご家庭が多いのか、この機械は普通にホームセンター系のお店でみます。けっこう時間がかかる作業なので、鍋にカットリンゴを入れながら同時にレモン汁も投入。鍋に2キロほどたまった時点で、一回分。この一回で6ビンほどのジャムができました。ちなみに、ジャム(ベリー系)用の凝固剤も今回は入れてみました。

 

3.煮込む

大きな鍋にこのくらいが2キロ。

まず、リンゴのみでじっくり煮てから、凝固剤を投入。それから砂糖を入れ、時々かき混ぜながら、リンゴがとろっと柔らかくなってくるまで20〜30分ほど。リンゴの甘みと香りがキッチンに広がり、寒いノルウェーの秋にぴったりの温かい雰囲気が生まれます。


4.仕上げと保存

リンゴ作業と同時に、空き瓶の煮沸消毒も始めます。リンゴができたら火を止め、熱いうちに煮沸消毒したての保存瓶に詰めます。瓶の上までいっぱいに入れ、なるべく空気が入らないようにふたの真ん中を押しながら閉めます。詰めたらさかさまにして冷ます。

出来上がったジャムはトーストに塗ったり、ヨーグルトにかけたりして楽しんでいます。

 


 

こうして、見た目がいまいちだったり、ちょっと傷があるようなリンゴも無駄なく消費しています。ジャムを作る時間がない時は、リンゴをカットして一定期間、冷凍保存しておくのも可能。日本に居た時や結婚する前は、庭のある環境ではなかったので今の家に引っ越してから(40歳を過ぎてから)作り出しました。
余談ですが、収穫しなかったリンゴを木の下に集めておいたら、なんと綺麗になくなっていたことを発見。昨日の朝はやく、ふと窓の外を見たら、鹿3頭が仲良く木の下でリンゴを食べていました…。写真に収められず、残念。


それでは、また次回のブログでお会いしましょう! 今日も最後までお読みくださり、ありがとうございました。

ノルウェー30年… 私とファミリーセラピー

みなさまこんばんは。残暑お見舞い申し上げます!
個人的に、8月はちょっと特別な月。ちょうど終戦記念日の8月15日が私の「ノルウェー上陸記念日」なのです。そして、今年は30周年でした。振り返ってみると、本当にあっという間だった30年。感慨深いものがあります。こんな選択をしていたら、あんな道に行っていたら…、と、思ってしまうのも正直なところ。特に大きな後悔はないと思いつつ、若いアジア人女性が全く一人でこちらにやって来て、いろいろな意味で限界もあったし、希望通りにいかなかった事も多々ありました。
さて、今日のトピックですが、ノルウェーでの最初の数年からずっと注目していて、今現在でも「マイ・チャレンジ」のファミリーセラピーについてお話したいと思います。最後までお付き合いくだされば幸いです。

 

ソーシャルワークを学んでいた時からの夢

さて、ノルウェー生活2年目の1996年から1999年まで当時の"Oslo College (現Oslo Met)" でソーシャルワークを学んでおりました。1年目は右も左もわからず、クラスの人たちからも「なんなのこの留学生?」って感じの冷ややかな目で見られる中、やっとこなしていた学業。2年目、3年目はノルウェー語の理解力が向上したと共に科目を学ぶことが楽しくなっていきました。3年生の時に選択科目として、「ファミリーワーク」があり、ここで初めて学んだファミリーセラピー。父が早くに他界し、母子家庭で育った私もさまざまな葛藤や問題*1を経験していたので、いつか本格的にファミリーセラピーを学んでみたいと思ったのでした。しかし、この時私はただの貧乏留学生。ファミリーセラピーを学ぶには、まずカレッジを卒業後、最低2年間ソーシャルワーカーとして従事した経験が問われていました。そして、臨床実務(または実習)の条件もあり、該当する仕事に就いていることが条件。とてもじゃないけど、…というか夢を見るのも気が引けるくらい「夢のまた夢」でした。ちなみに、ノルウェーでファミリーセラピーのコースを設けていたのが、Diakonhjemmet というキリスト教系のカレッジ。(現VID)当時は入学審査も厳しく、なかなか入れないコースでもありました。

 

ファミリーセラピー&システミック・プラクティス

ソーシャルワークのカレッジを卒業後さらに2年を学業についやし、西ノルウェーで就職・労働ビザ(スキルドワーカーという種類)も取得し、数年が経ったころ。ノルウェー第二の都市、ベルゲンでDiakonhjemmetと提携した新しいコースが開設される…ということで、こちらで1年目を。当時主流だったファミリーセラピーのコースは2年制だったのですが、ベルゲンでは1年ずつディプロマがもらえる仕組み。でも、2年目は諸事情(特に経済的)で進むのは断念。この2年目を取るまでには更に7年の年月が過ぎて行きました。
ファミリーセラピーの学びでは、先述の臨床実務に加え、セラピー・会話のトレーニングの場としてのスーパーバイジングを120時間受ける規定もありました。こういった道場的なスーパーバイジングはかなりの費用(例えば1時間1-2万円)がかかることもあるため、グループを組むのが主流です。2年目を受けるにあたり、こんな条件を満たせるよう助け舟を出してくれた同僚がいたため、「よっしゃ、終わらせるぞ」となりました。
無事に2年目を終え、正式に「後続教育のファミリーセラピーを取りました」と履歴書に書けることから、転職活動もスタート。転職先としては、生活保護のセクションから、児童保護事務所に転職できる可能性が高いです。児童保護事務所は、ファミリーセラピーが活かせる職場のひとつです。

 

マスターコースへの夢も膨らむ

ところがどっこい。そうそう簡単に職が見つかるわけでもなく…。たいがい、落とされた理由は「児童保護事務関係の経験がないから」でした。あとは、私の資格Sosionom(一般のソーシャルワーカー)であっても、児童関係に特化したBarnevernspedagogではないから…というのも理由の一つ。この二つは姉妹学科みたいな感じで、例えばうちの事務所でも一緒のチームで業務できるくらい類似している部分が多いですが…。Barnevern...の方は、「Pedagog」つまり教育者なので、子どもと直に接する部分のカリキュラムが多いかなあという感じ。
そんなこんなで、ちょっと煮詰まっていた私。ここ10-20年ほど、ノルウェーも都市部ではマスター(修士課程)を取るのがいたって普通になってきており、私もいつかマスターをとってみたいと漠然と思っていました。が、一体どんな科目で取ったら良いかもわからず。そんな中、ファミリーセラピーのマスターコース(3年・4年)に、編入できるという可能性も浮上したのが決め手となりました。引き続きずっと転職活動はやっていたんですけどね…。

 

クリニカル・マスター

DiakonhjemmetもVIDという名前になり、カレッジではなく大学に登録されたころ マスター編入者用のクラスを作るという話が…。ただ、当時の上司も仕事の傍ら勉強したいというのに難色を見せ、チャンスを一年見送らざるを得ませんでした。上司を説得しつつ、新しいチャンスが2015年に来たのですが、なんと日本の母が心筋梗塞で倒れるというハプニングが。日本にも急遽一時帰国をし、マスターコースが始める前日にノルウェー到着。バタバタしましたねー。でも、なんとか始められたのです。
歴史や様々なアプローチを学ぶ1・2年目とは異なり、3年目は修士論文に取り組むための研究学などが中心。4年目はほとんどの時間をリサーチと論文という構成でした。スーパーバイジングは相変わらず必須であり、この2年間でたしか200時間だったような。コース自体も政府からの援助がないため、年間100万円くらいの学費がかかりましたし。職場も相変わらず学びにはネガティヴでしたので、サポートゼロ。授業があるときなどは、有給休暇などを使っていました。(ラッキーな人は職場から学費も出してもらえ、学業休暇を独自でもらえていたみたい…)

さて、肝心の修士論文は日本人とノルウェー人のカップルについて、3組の国際結婚カップルにインタビューさせていただいて何とか終わらせることができました。ただ、成績は中の中…。論文のスーパーバイザーの先生にはいつも「あなたって、本当にアカデミックな文章が苦手なのね…」と言われておりました。ちなみに、成績が良い人は、ドクターコースへの切符をゲットできるのです。まあ、自分はもともと現場の人間なのでアカデミックな事とは縁が遠いのです。

 

副業のハンブルネス開設 ー そして

スーパーバイジングの規定も何とか満たし、ちょっと時間オーバーで2018年1月に修士課程を修了できたわけですが、本業の方はというと、2016年に難民キャンプへ転職。こちらはどちらかというと、修士論文を書くために転職したような感じもありで、ずっといようとは思っていなかったのですが、修士課程が終わったとほとんど同時に閉鎖が決まり、現在の職場に至る…わけです。キャンプ閉鎖が決まった時点でも、自分で転職活動はかなりやったつもりでしたが、児童保護事務所関係はやっぱりどこもぺけ。よっぽど縁がないんでしょうね。(と、いうかクリスチャン的にはドアが閉ざされている…)
私って本当に営業活動とかできないタイプなんですが、仕事がもらえないなら自分で始めるか…という勇気がでてきたのも、マスターを終了できたことがきっかけです。

そして… 実は現在進行形のチャレンジを只今しております。そのチャレンジとは…?来週になると、色々結果がわかるはずなのでまたアップデートできると思います。

と、いうことで長文になりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました!

 

おまけ ファミリーセラピーコースのジンクス

ちょっと嫌なジンクスなのですが、それは「離婚」や「破局」です。この勉強をすると、なぜか離婚や破局を迎える人が次々出てくる。学んでいる内容は真反対の、カップルセラピーであったり、家族の関係向上に向けてのアプローチなのですが。生徒も、ですが講師の中にもフェイスブックなどでお相手が変わっていて、びっくりすることがあります。実際、私の周りにも複数の方々に該当しました。なぜなんだろう、とうちの夫に聞いたところ 彼曰く「家庭でもセラピストっぽくなるからじゃないの?」とのこと。「夫なのに、クライアントみたいに扱われるのは辛いし面白くない」でした。そりゃそうだ。わたしも2年ー4年目を取ったのが結婚した後だったので、このジンクスには該当したくない!と気合が入りました。でも、破局が来なかったのは、故に夫のおかげかなあと思っております。(おまけ終わり)

 

*1:いろいろ大変だった十代のころのお話はこちらでお読みいただけます!

humbleness.hatenablog.com

大腸内視鏡検査と心臓CT検査を終えて その2

みなさまお元気ですか?バカンス・のんびりムードの北欧ノルウェーからブログ更新しております。先週、今週とこちらもかなり気温が上がっています。北欧の建物はどちらかと言うと、熱を蓄えるので、エアコンがない我が家では四苦八苦。最近、寝室に設置するファン付きLEDライトをぽちりました。
さて、今日は前回に続きノルウェー医療トピック、私自身が受けた検査レポです。ノルウェー医療に少し触れつつ、実際の心臓CT検査(造影剤をつかったもの)の内容などもお伝えしたいと思います。

 

ノルウェー医療 ー 福祉国家の裏の部分

実は今回の心臓CTは、心臓専門医の「やらなくて良い」を何とか粘ってOKをだしてもらったもの。いきさつを語るには、やはりノルウェー医療制度も少しお話しなければなりません。
ノルウェーというと、スウェーデンデンマークに並んで、福祉国家というのは皆さんイメージの通り。医療費についても、年間に一人一人が払う「自己負担金」が定められていて、通常医療(イコール公的機関、または公的に補助がある医療機関)については、自己負担金をマックス払った時点で自己負担金該当とされる医療費は年内無料になります。今年の自己負担金は3278クローネで、およそ48000円くらい。一回に支払う自己負担部分にも公的補助があり、10割を払うわけではないのです。例えば、かかりつけ医の受診が2600円、また専門医(受診や検査など)は5800円ほど。と、受診料だけ見ると日本で3割負担の時に支払う金額よりもずっと高いですよね。処方薬などもやはり高いです。

そして、一番の違いは専門医への受診や検査などはすべて主治医を通さないとだめなんです。(主治医も公機関、Helsenorgeーヘルセノルゲに登録することになっている)で、この制度のデメリットが、福祉国家あるあるの「順番待ち」です。それぞれの病院のキャパシティートリアージなどにより待ち時間は様々ですが…。

私の心臓CTの件も、実は去年6月ころ胸やお腹に不快感があって、うずくまる場面があったんです。コレステロールもちょい高めだし、うちは血管系疾患の家族・親戚が多いので。もしかして、狭心症始まってる?と思い、主治医に相談。主治医は、「それは大変、すぐに国立病院(Ahus)に紹介状書きます」と言ってくれ、実際に紹介状も送ってくれました…が、数か月経っても、病院からはうんともすんとも言って来ない。私の方も、症状はそれほど顕著ではないので、心配はしていませんでしたが…。半年が過ぎたころ、かかりつけ医に「紹介状の返事来ました?」と聞いてみたのですが、彼女もびっくり。またAhusに問い合わせてくれました。また、民間のクリニックでも心臓CTをやっているのを知り、こちらにも主治医から紹介状をだしてもらったのですが、「循環器専門医以外の紹介状は受け付けてません」との返事。(ちなみに紹介状を書いてもらう際も当然、受診したので、2600円かかってます。プラス、紹介状料金も確かあったはず…)

検査の順番も、症状や年齢などで当然トリアージがあります。私の義父も、がんの検査でどれほど待ったことか。ただ、他の管轄区の病院でも受診・検査ができるよう、検査の待ち時間もHelsenorgeから見ることができます…が、遠くの病院を選ぶと交通費だってかかるしね…。私も昔、西ノルウェー時代に鼠経ヘルニア手術をオスロの病院でやったことがあります。オスロだと待ち時間が「半年」短かったため。

今年に入り、主治医が粘って聞いてくれた結果、「もうすぐ順番が回ってきます」との返事。これとは別(弁からの逆流)に3年に一度 Ahusの循環器科で心エコーを定期的に取ってもらっているのですが、この心エコー日が5月初旬ということで連絡が来ました。つまり、紹介状の件は…まさかの立ち消え?

 

心臓CTの紹介状への道

さて、定期健診の心エコーに行ってみると、いつもと同じ先生。彼は中東系の男性医師で、60代くらいの方。いつものように女性看護師が最初に心電図を取り、以前のデータと比較。この後、この先生がエコーを取るのですが、割とお話し好きというのもあり、いつも雑談をしながらの検査です。ただ、例の主治医からの紹介状の件について質問したところ「ちょっと黙っててもらえませんか」との注意。よっしゃ、検査終わったらとことん聞くわよ…。
まず、先生。「心臓CTは必要ないです。」と、一言。理由について尋ねると、「だって、動作時に胸が痛いとかじゃないんでしょ。だったら狭心症じゃないよ。」とのこと。ああ、この医者は最初から決めてる…と。だから紹介状も立ち消えたんだ、と悟りました。もう、今しかチャンスがないと思い、「でもね、先生。うちの母だって心筋梗塞の時は痛みはなかったんですよ。」「それに、先生もちろんご存じだと思いますが、日本人女性に特有な狭心症の種類だってあるじゃないですか。あれも痛みはないし、安静時に起きるものですよね。」「先生、私たち、東アジア人ってノルウェー人とちょっと異なるアナトミーだって私は思いますが。」などなど。言葉では言わなかったけど、究極の脅し文句「先生、私が死んだらどうやって責任取ってくれるんですか?」… て感じで迫ったかも。先生も、「造影剤はつかいたくない」だの色々おっしゃっていたのですが。ついに、「ああ、もうわかった。心臓CTね。はいはい。紹介状出しますよ。私が結果を見るからね。」そして、予約のお知らせが来たのがその1か月後でした。(また半年は待つと思ったけど…意外。)ちなみにお知らせは、Digipostと言ってデジタル郵便で来ます。あらかじめSMS又はメールで通知が来るようになっており、病院からの検査のお知らせには住所、日時、患者が事前に準備する事項などが書かれています。

 

検査準備

実際の検査は朝08:30からでしたが、お知らせには「1時間前には準備などのため、検査科に入ってください。」とのこと。Ahusへ行くには、家からまずオスロ市内行のバスに乗り、そこからまた東の方に行くバスに乗り換えます。およそ片道小一時間くらい。(AhusはAkershus Universitetsykehusの略称で、Akershus県とオスロの3区の管轄になっています)
さて、朝5時起きで7時半ちょっと前に着いたのは良いのですが、やっぱり受付は開いておらず。ちょっと待ってから受付を済ませ、今日の検査料をカードで払います。なんか、受付の事務の人もちょっと感じ悪…などと思いつつ、待合室に向かいます。検査ではあらかじめ造影剤を点滴することも分かっていたので、かなり緊張。と、いうのも、私の血管って究極に細くて滑るやつなんです。しかも、脂肪がジャマで血管も見えないし。以前も血液検査で4回刺されて、いずれも失敗に終わるという。なんか、すっかりトラウマっぽくなっています。そんなこんなで、血管が少しでも出やすいように、待合室でちょっと運動しちゃったりしていました。
8時になってもなかなか呼ばれないので、検査室から出てくる職員さんに尋ねると、なんでもこの時間は脈拍を鎮めるためなんだとか。そっか、でも私の安静時脈拍数は80近いから、鎮めるっていっても限度があるなあ…と思いながら。なんか、そのためだけに朝5時起きっていうのも、なんとも無駄な感じ。

時計が8時半近くになって、ようやく私の番がやってきました。担当の看護師さんにすごく待った旨を伝えます。すると、「今日は職員不足でお待たせしています。すみません。」とのこと。なんでも通常3人態勢が2人でやっているんだとか。あるある…だわ。検査着に着替えて検査台に移ります。また、私の難しい血管の事も伝えます。なんでも心臓CTでは右の腕に点滴を入れるのだとか。が、右の腕は全く血管は見えず。で、しかたないので右手首から入れることになりました。(昔、ここから点滴をした痕が…)以前も手首から採血したことありますが、やっぱり腕に比べ痛いですよね。この時もかなり痛かったです。針も無事に入ったのですが、「脈が高すぎるので、脈を下げるお薬を飲んで、1時間ほど待ってもらいます。」だそう。脈が高いと心臓の鼓動が早く、CT画像がぼやけることがあるのだとか。脈は60台じゃないとまずいそう。このお薬は、うちの夫など、心筋梗塞をした人が良く飲む「ベータブロック」と言う名前で、副作用としては、めまいなど。この後、呼吸止めの練習を兼ね、数枚を造影剤無で取った後、待合室に戻されました。服に着替えるのは手首が痛くてできなかったので、コートを羽織って廊下へ。しばらくすると、私の後に検査室に入った数人も同じように点滴の準備をされた後 待合室に戻ってきました。

 

検査

自分でも脈をとっていて、脈が60くらいになったなあ、というころまた呼ばれました。看護師さんからは、こんな説明。まず、大体の患者さんが緊張のため脈が上がるので、追加の脈を抑える薬を点滴から投入。そのあと、検査5分くらい前に冠状動脈を広げるニトログリセリンを口に入れる。ニトロが溶けたころ、いよいよ本番。造影剤はポンプ式になっているらしく、今回は2ラウンドでした。まず、冷たいものが右腕を通って行って、その後、胸がカーっと熱くなります。次に一瞬尿意を催すのですが、これはすぐに消えます。一回目が終わってから、看護師さんがまた説明に来て、すべての画像を調べるとか。(2回目があったってことは、画像がいまいちだったのかな?)最終的に画像のOKが出たようで、とりあえず検査終了。CT自体は20分くらいだったでしょうか。(最初の点滴準備に30分くらい?)ただ、また待合室に戻っても20分は点滴が刺さったまま様子見とのこと。すると、違う看護師さんが来て点滴針を抜いてくれたのが、11時近くでした。この日はこの後仕事に出ましたが、ベータブロックの副作用のせいか、めまいや倦怠感がありました。ちなみに、今回の看護師さんは一発で針を入れたので上手い方だったと思いますが、数日後やっぱり内出血のあとが…。内出血は致し方ないのか。

 

検査の感想

数日後、この検査をしなくていいと言っていた先生から検査結果のお手紙をいただきました。「ハロー、マイユニ!(なぜか感嘆符…)冠状動脈はノーマルでしたよ。… (以下省略)」「だから、言ったじゃないの。狭心症なんかじゃないって!」という先生の声が聞こえてきそうでした。ちなみに、弁の逆流はまた3年後に定期健診で見ていただけるそうです。
そうですね、やっぱりこの検査ってかなり大がかりだったんだわ…というのが正直な感想です。いろいろな薬を飲まなければだったし、時間もかなりかかる検査でした。でも、しなかった場合を考えると、やっぱりしてもらって一安心というところです。ちなみにCTの種類は「スペクトラルCT」だそうです。
日本でも医師によるのでしょうが、典型的な症状がなくても、ダメだとは言われないような気がします。ノルウェーでは、国の経済的負担が大きいため こういった精密検査は特に敷居が高めかもしれません。(お金がかかることは、よっぽど確実じゃないとしない)それで、ノルウェー医療ではあまり予防的医療としての検査はしていないのかも。50歳以上の女性が全員うけるってのは、乳がん検査くらいですもんね。乳がん発症率が高いですから。でも、仮に検査をせずに病気の発見が遅れた場合、とばっちりを受けるのは自分ですからね。この辺、患者もしっかり主張する必要があるかもしれないです。
そんな事態を避けるために、医療保険に入る人も近年増えてきました。民間の医療機関で公の提携や補助がないところは10割負担となるためです。が、全額払えば待ち時間もほとんどなく、専門医での受診・検査ができるためこちらを選ぶ人の気持ちもわかります。私も数年前に眼部帯状疱疹にかかった際、ドイツの病院を受診してたという理由で通常の眼科では眼底検査などはしてくれず。そこで民間の眼科クリニックに問い合わせると、当日中に受診・検査ができるとのことで行って、約26,000円を払いました。高かったけど、眼だけにちゃんと見てもらいたかったんです。うーん、こう見るとマイナス部分はかなり大きいですね。ノルウェー、良い部分もたくさんあるけど、医療システムはなあ…。もちろん、国内の他の病院(別管轄区)ではもうちょっと違ったりするかもしれませんが。

 

と、いうことで、今日は自分の体験談を交えながら最近受けたCT検査とノルウェー医療について語ってみました。最後までお読みくださり、ありがとうございました!

大腸内視鏡検査と心臓CT検査を終えて その1

みなさまこんばんは。お元気ですか?
私はというと、日本から戻ってこの3週間余りの間に二つの大きな検査を受けました。(もともと予定していたもの。)一つは大腸内視鏡。もう一つは心臓CT検査です。今日のブログは最初の検査について。かなりパーソナルな内容なのですが、なにかのお役に立てたり、参考になれば嬉しいと思いシェアさせていただきますね。

 

二度目の大腸内視鏡検査

今回大腸の内視鏡は二度目でした。最初の検査はこちらの記事:

humbleness.hatenablog.com

検査の前に不安だった私も他の方のブログを見てなんとなく安心することができたので、自分もシェアしてみようと思って書いたのでした。
ところで、なぜ二回目の検査かというと、当時はポリープが発見された患者さんには五年後に再検査を受けてもらう…という国の規定があったらしいのです。2019年から5年後は去年だったのですが、ノルウェー医療あるある、検査の順番は予定通りには回って来ず、しかも4月ころAhusから「民間のクリニックに検査を回しても良いか」の問い合わせがありました。民間クリニックだと待ち時間は短縮されるし、おととしの胃カメラもそんな感じのクリニックでやって、まあ満足だったのでOKしました。払う検査料はAhusとほとんど変わりません。

 

最悪な洗腸剤

6年前との大きな違いは、クリニック推奨の洗腸剤。(注:前回のピコプレップは日本でも使われているらしいのですが、今回は大学病院から該当のクリニックまで そろいもそろって推奨しているのが、PLENVUープレンヴューでした。)どこがピコ…と違うかというと、薬を溶かして飲む水分の量と飲みやすさでしょうか。クリニック指定の飲み方も若干違っていて、朝8時40分からの検査に対して、一回目洗腸が前日夜7時。二回目が検査時間の4‐6時間前。クリニックはオスロ市内で、うちから1時間ほどかかるので 日本のネットで検索すると5時間前くらいがお勧めとのこと…で、実際は朝3時に二回目。
飲み方は、一回目は大きめの一袋分を500㏄の水に溶かします。でも、それがなんかどろどろした重ーい、しかもしょっぱい液体で、1時間かけて飲むもの。最初「500㏄か」と高をくくっていたのですが、一口飲んだ瞬間「しまった!」と思いました。飲めない。まず過ぎて、一口入れるだけで、ぶるぶる震えがくる。でも、もう始めてしまったから、やるしかない。お水と交互に飲んでよいとのことで、一口ずつ頑張りました。もっと失敗だったのは、朝食後から固形物の絶食だったのもあり、仕事中にエネルギー不足になるのを防ぐため、リンゴジュースなどをがぶがぶ飲んでいたのです。夜7時になってもかなりおなか一杯状態。
あとでネットを読んでみたら、プレン…はかなりの悪評。大腸検査を定期的にされている方などは、病院の勧めを無視してピコを使われているようです。みなさん、そろって私と同じ意見で、飲む量の多さと味のまずさを問題にしていました。ピコはたしか、溶かして飲む量が150㏄なんですね。その後に摂取する水分量は多いものの、自分の好きなもの(透明な飲み物)を飲めるので、6年前にこちらを使った際も 特にしんどくは感じなかったです。
そして、2回目。目覚ましを3時にセット。今度はA剤とB剤の袋をまぜ、同じく500㏄の水に溶かします。ネット情報では冷蔵庫で冷やしておいた方が飲みやすいとあったので、そうしてみました。でも、なんかあまり変わりない…。まずさのあまりぶるぶる震えながら… でも、排便の色がそろそろ良いころかも、という感じだったので、最後の数㏄は端折ってしまいました。

 

いざクリニックへ

今回のPLENVUは、なんとなく体にも合わないのか、効き目が遅い。途中でトイレに行きたくなっても良いように、家をすごく早めにでました。何とかクリニックにたどり着いた時には朝8時。で、ちょうど受付の方が出勤したころでした。こちらでも、トイレに行くこと2回…。
私の予約は8時40分でしたが、前の方(おそらく8時)はいらしていないとのことで、8時15分には呼ばれて、検査台の上に。看護師さんが着替え部屋などに案内してくれ、検査をしてくれたのは40代くらいのノルウェー人男性外科医。特に何も言ってなかったので、鎮痛剤・鎮静剤なし検査となりました。ところが、これがけっこう痛い!その旨伝えると、なんでも腸の蛇行部を通しているとか。もう、お腹がやぶれるんじゃないかってくらい痛かったです。そして、こういう時は通常、看護師さんが「もうちょっとですよー」「がんばってー」と、寄り添ってくれるのが普通ですが、あら、この看護師さん部屋を出て行って他の用事を足していたみたい。こちらは、目に涙が浮かんでるっているのに。なんてこった。外科医の先生も、無言。まあ、こういう検査を毎日されているから、患者が「痛い痛い」言うのも何千回と聞いているのでしょうが。物相手じゃないんだから、もーちょっと何とか言ってくれても良いのでは?(この後、某口コミに即投稿しました。)

まあ、今回はポリープもなく、最後に「もうこの検査はしなくて良いですよ」と言われてちょっとは明るい気持ちにはなれたのですが…。でも、そうは言っても検査後もまだ洗腸剤が効き終わっている気配はなく…。速攻でトイレに駆け込み。薬についてもこの外科医に言ってみたのですが、案の定 ノーレスでした。「ああ、変な外人…めんどくさい患者」ってな態度。某口コミにも書いたんですけど、こういう冷たい職人さんみたいな医者って、昔にくらべてだいぶ減った気がしてたんですけどね。まだ居たのね…ここに、みたいな。

 

そんなこんなで、検査後は上司に「検査後体調が悪いので、今日はうちに帰って休みます」と連絡。もともとこの日は休みの許可は出ていたのですが、終わって体調が良かったら仕事に行こうと思っていたのでした。でも、夜もあまり寝てなかったし… いくらなんでもトイレに駆け込むようでは、まずいですもんね。例の洗腸剤がようやく効き終わったと感じたのがなんと夕方でした。休んで正解~。
ちなみに、お通じが元通りっぽくなってきたのは二日くらい経ってからでしょうか。

やれやれ…ですね。とりあえず終わってほっとしています。この検査の五日後には心臓CTが入っておりましたが、こちらもこちらで、なんか憂鬱。でも、こちらも無事に終了しました。次回、検査のいきさつから様子などもお伝えいたします。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!