ハンブルネスのひとりごと

ノルウェー在住のシステムズ・カウンセラーのブログです

顎関節症(TMD)ノルウェー事情アップデート (2023年1月)

みなさまこんばんは。お変わりありませんか?日本では10年に一度の大寒波の到来、本当に大変でしたね。実家は関東なので気温は例年に比べ低かったとはいえ、母も何とかしのいだ模様です。こちらノルウェーは「ヨーヨーのような」(アップ・ダウンが激しいという意味でヨーヨーが言い回しで出てきますが…)変な冬が続いています。数週間前にはこちらでも大雪になり、除雪が近隣道路で追い付かずに 夫も仕事に出られないという事態も起きました。

さて、今日のトピックはしばらくアップデートしていなかった 私の顎関節症について、です。去年の夏以降も少し変化がありました。あまり良い変化とは言えないのですが…  前回のこのテーマについてのブログでは発症時よりノルウェー医療機関との闘い(?)なども順を追って取り上げていますので、今日初めてお読みになって興味のある方はこちらから読んでいただいたら嬉しいです。

humbleness.hatenablog.com

イスラエルの先生」とのやり取り…その後

前回のブログが2022年の6月だったのですが、実はこの後、イスラエルの某口腔外科医であるN先生と、しばらくメールのやり取りをさせていただいていました。先生に、私のレントゲンやら今の症状などを書いて送ってくれと頼まれ、最終的には「うちの病院に診察に来たければ、診ますよ。」とまで言っていただいたのです。でも、こういった臨床医は料金などはわからず…で、結局 この大学病院のインターナショナルペイシェントセンターに料金の問い合わせをしました。こちらでも、レントゲンなどを送って欲しいとあり、早速送ってみましたが、いくら待てども一向に返事が来ません。1・2か月経ったころ、思い切って電話してみました。
電話口に出た方にこのメールのやり取りをしていた方の名前を告げると、確かにこのセンターで働いている方と判明。こちらの病院には海外から自費治療でやって来る患者さんも居るため、こういった専用の事務所があるのです。流れ的には、自国でCTやMRなどを撮ったのち、データファイルを病院宛に送る。この後、リモートでの診察に移ります。ただ、その診察だけに600アメリカドルまたは600ユーロかかる…というのです。リモート診察で、ですよ。もし検査結果のデータがなければ病院でも検査できるとのことですが、かかる費用がべらぼうでした。診察の時点でこれだと、一体治療にはどれだけな額になってしまうのか…それに、何回イスラエルに往復しなければならないのか… さまざまな事が頭をよぎり、イスラエルでの検査や治療は、あっという間に「不可能」という結論が出ました。もちろん、ノルウェーで仮に矯正治療に行ってもかなりのお金は必要ですが、やっぱり自分の知らない国の医療機関は不安なこともありますよねー。それに、慣れない英語でのやり取りも不安材料です。

 

日本の大学病院でのスプリント治療…思いもよらない事態になる

さて、2021年の単身帰国時に都内の大学病院で始まった治療ですが 2022年10月の一時帰国時にも診ていただきました。この治療は上下のスプリントに矯正用のゴムを引っ掛けて顎位置にアプローチするというもので、こちらの大学の論文を見て 私からこの治療を試させていただくようにお願いしたのでした。ただ、論文の患者さんたちはリウマチ性の病気がある方々で、顎位置に異常を見つけてからすぐの受診(同じ病院からの紹介で)だったらしく、私の顎位置変化が原因不明な状態*1とは違う症例でした。治療開始から1年経っても何ら改善の兆候が見られないため、次回は他の治療の可能性も探るための新しい模型を作っていただくということになりました。ただ、模型は親知らずを抜くことが前提だそうです。
余談ですが、先生にもイスラエルのN先生の論文をお見せしたところ、「ああ、この先生、超有名な方ですよ」と教えていただきました。ノルウェーの大学病院ではN先生も知らなければ、「この論文、信頼できる学術誌に載ってるの?」なんていうリアクションだったのに!やっぱりノルウェーの医者は井の中の蛙っぽい人が多いのねー。
10月の受診では、効果を示さないピヴォットという出っ張りを外していただいたのですが、なぜかこの時期下の犬歯が痛いなと頻繁に感じていました。11月、よーくこの歯を見てみると…何と内側の歯茎が数ミリ後退しているではないですか。しかも、かなり赤くなっていて出血していた様子も。すぐに地元の歯医者に予約を取り(ついでにしばらくしてなかった一般検診もかね)予約が取れたのが12月中旬。この歯医者は一般歯科ですが、歯周病専門医であるお兄さんと共同でクリニックを経営しているため、歯周病についてもチェックしてもらい、万が一の時はお兄さん歯科医の方に回してもらおうと考えていました。
ところが、歯科医によるとこの歯茎のダメージは歯周病ではなく、骨に吸収が起こったのが原因。吸収が起こると歯茎が下がってしまうそうで。この時、治療用のスプリントも持って行って、その場で装着しましたが、やっぱり意図していた方向(後方から前にという横の方向)ではなく、どうも前から後ろ(歯の前面から口の中への方向)に力が加わってしまい、この犬歯を後方に押していた…らしい。歯の薄い骨はこういった圧力によって吸収されてしまうことが良くある、とのことでした。これにはちょっとガーンという感じでした。下がった歯茎はもとには戻りません。歯医者の勧めでこのスプリントはしばらくお休みすることになりました。
この時、2年前に彼が勧めて作った「スタビライザー型スプリント、Shore plate」(夜寝ている間に咀嚼筋を休めるという目的のもの)の話になり、「今はもっとお勧めのが出ている」ということで、「Anterior Deprogrammer」なるスプリントを無料で試させてくれる…ということになりました。(口約束なので、本当に無料かどうかはわかりませんが)と、いうのも以前作ってもらった Shore plateは歯科技師のミスがあったので、歯医者もちょっと罪悪感を持っていた様子。Anterior…も、寝ている間に咀嚼筋を休めるのが主目的なので、それほど期待はしていないのですが。

 

かみ合わせを改善させる方法を探す

この顎の不調が起こったのが、ちょうどコロナ1年目の春ころ。つまり、私の顎の歴史はコロナとダブるんですよね。当初は本当にショックで、どうしてこうなったかを何としてでも突き止めたい…と思ったものです。ただ、世の中 原因不明のものって本当にたくさんあるのかもしれません。私が普段 お仕事で会っているクライアントの子たちも然り。体の不調で、数字や映像で科学的に分析できないことって たくさんあるんだなー、と身に染みて感じます。
私の顎も、顎関節自体は痛くもなく、可動域に問題もなく。ただ、咀嚼筋と言われる顔の筋肉がいつも痛い・こっている感じ。これは開咬を治したら、もしかしたら改善するのかもしれません。これからの時間は どの治療をしたら以前に近いかみ合わせを取り戻せるのか…これに尽きるかも知れません。また、ラーメンを前歯で嚙み切れるようになりたい。それが願いです。

 

海外での医療ブログ、どれだけお役に立てるかはわからないのですが、このテーマ 今後も折を見てアップデートしていきたいと思っています。今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。みなさま、あったかくしてお過ごしくださいませ。

 

*1:担当の先生に診断書をお願いした際に、「前歯部開咬」というのは書けるが、開咬になった原因は明らかではないのでこの診断書は出ない、とのこと。

気持ちも新たに、GODT NYTT ÅR! (あけましておめでとう)

新年が明けもう2週間が過ぎました。みなさまお変わりないでしょうか?お正月は楽しく過ごされましたでしょうか?
私はと言えば怒涛のロンドン3日間(利用者さんの付き添いとして行った、仕事の旅行)を年末に無事に終え、新年は2日から始業となりました。

今日は、私自身の今年の抱負・頑張っている事や、このロンドン3日間の労働条件などについてお話したいと思います。

 

Word Pressで新しいホームページ(HP)作成に挑戦しています

「訳ありユース」たちの支援の仕事の傍ら、規模は小さいですがカップルやファミリーのカウンセリングをリモート中心でやっています。私も病院や歯科を決める際に必ずホームページをチェックしたい方なので、こちらのHPも少し前まで持っていました。*1ホスティングドメイン使用料込みのサービスでしたが、数年経ってくると価格が値上がり、もう少しブログ機能が付いたものが欲しくなり、どうしようか思案していたところ 偶然、ハウツー動画を見つけ 私にもできるかも知れない…と思ってしまったわけです。ところが、実際やってみると海外からのアクセスということで、制限がかかったりしました。(今のところ何とか解決しています。)それに、本当にウェブ用語って難しいですよねー。ただ、私の性格からしてやってみて本当にダメとなるまではなかなか諦められないので、なんとかがんばります!(はてなブログでのプロフィールページもそろそろ変更します。)

 

なぜか「はいからさんが通る」マイブーム

高校生の時に古典の授業で先生に勧められた漫画「あさきゆめみし」。去年秋、何気なく作者の大和和紀さんをググっていたところ、出てきたのが「はいからさん」。そういや、子どもの時にTVで見たことがあるけど…、でも話の結末がどうだったか記憶にないな…。それもそのはず、TVで放映されたいた時はまだ小学1年生でした。「いいなずけ」だの良くわからなかった歳でしたね。

はいからさんが通る - Wikipedia

当時私が見ていたTV版は、なんと話の途中で打ち切りになっていたとのこと。(それも良くわかっていなかった。)その後、実写版、宝塚版を経て、2017年には劇場版として再アニメ化したらしいです。すごいなあ、この人気、と思いつつ、私も原作漫画を読んでみることにしました。両想いの主人公たちの行き違いや、関東大震災がターニングポイントとなったり、(少女)漫画にありがちだなー、と思うところは多々でしたが、ストーリーが良くできていて、壮大な恋愛小説を読んでいるようで、遅ればせながらはなまってしまいました。
漫画の背景の大正時代はまだまだ女性の権利が確立されていなかった時代。主人公が職業婦人として外へ働きにでますが、差別も多く、大変だった様子がうかがえます。ちょっと背景は違うけれど、私も「外国人」ってことで差別されたり、普通にリスペクトされなかったりと、なんとなく主人公に自分を重ねてみたり…。もちろん、現実は漫画のようにいろいろな事が都合よく上手くは行かないのですがね。
「はいからさん」は私よりちょっと上の世代の方々のリアルタイム漫画だと思いますが、こんなに質の良い漫画がすでに70年代にできていたことも嬉しくて、ノルウェー人の友人などにも紹介しました。

健康管理をもっとがんばりたい!

12月、かかりつけ歯医者に検査に行きました。その際、日本で始めたスプリント治療*2やかみ合わせ変化の原因について話していたところ、血液検査に回されました。何でも、PTHという副甲状腺ホルモンがビタミンDの欠乏により増えると、骨が溶けるなどの様々な異常を引き起こすとのこと。「歯医者でこんなこと知ってるのは僕だけだよ。」などと、少し自慢げな歯科医ですが、歯科分野以外の知識もかなり豊富のようです。ちなみに、ノルウェーで推奨されているサプリメントでのビタミンD摂取量は一日10ミクログラム。歯科医によると、80くらいは取らねばだめらしいです。それは何と言っても、日照量が少ないから。彼曰く、私の下顎頭が溶けてかみ合わせがおかしくなったのも、ビタミンD不足に由来するかもしれない。今回の血液検査では、ビタミンDもPTHも正常値でした。骨の吸収が起こる前のPTHは計っていないのでわからないのですが、ビタミンDに関しては低い状態が2017年ころまであったので、本当にこれが原因だったかもしれません。
さて、今回の検査結果で「ぎょえー」と思ったのが、コレステロール値。ノルウェーコレステロールを測ると、「mmol/L」という値で出てきます。これを日本で使われている「mg/L」に換算すると、やっぱり高い。高すぎる、まで行きませんが、かなりギリギリです。
そんなわけで、またしてもYouTube先生で悪玉コレステロールを下げる食事を学び、さっそくオートミールなどを食べています。それから、ビタミンDも。歯科医にサプリ以外にもまずくて有名な魚油(トラ―ン)を取るように勧められました。どれだけこれが頑張れたか、また後のブログでお伝えしたいと思っています。

 

ロンドン3日間…お手当は?

話題はガラッと変わり、ロンドン3日間の件です。利用者さん・職員、総勢17人が人で混雑するロンドンで、移動などかなり大変だったのですが、無事に終わりました。実際、初日は朝4時過ぎに家をでて、地元から出ているエアポートバスに乗り、この日はかろうじて4時間ほど休憩が取れたものの、仕事を終えたのが夜12時近く。2日目、3日目も労働時間的には15‐19時間くらいになったかと思います。短い休憩時間を利用して、お決まりの無印や食料品店(コーヒーやクッキーが安い)、また利用者さんで日本ラブな子たちと日本食の食堂や食材店も行け、良かったです。
3日間の労働条件については、旅行の前にボスが口頭で朝8時から夜8時までの12時間を就労時間として許可。もともとこの3日間は時短で一日6時間労働だったので、昼2時から夜8時までの6時間のみ、超過時間扱いとしてお手当を出してもいいとのこと。でも、職員は皆朝から晩まで働いていたので、やっぱり「12時間って短い」という声があがりました。オスロ市には「Dok25」という、こういった利用者さんとの旅行や、泊まりの会合などの際の労働条件について事細かく取り決めた文書があります。が、労働組合の代表をしている同僚に聞いても、この文書通りにお手当なんかもらえない…とのこと。それから、こういったことは事後交渉はほとんど意味がないので、事前にちゃんと組合の人を交えて取り決めるべきでした。そんなわけで、なんとなく後味はあまり良くないものの、仕方ないとしましょう。大切なのは利用者さんが全員無事に帰ってきたことや参加者のほとんどが満足していたことでしょう。

 

今日のブログでは、記録という意味で さまざまなトピックを書いてみました。漫画でもドラマでも、何か日々気がまぎれるような楽しみって必要なんだなあ、と感じる今日この頃。またHP作成も少しずつですが、進んできていて 何とかなるかもしれないと少し自信も出てきました。歳とともに、体のあちこちも様々な障害が出てくるものかもしれませんが、おそらくできるだけ頑張っていたら どこかおかしくなっても納得いくのかもしれないですよね。

そんなこんなで、みなさまは今年どんな期待や抱負をお持ちでしょうか?へなちょこ・おばちゃんブログ、今年もゆるりとお付き合いいただけると嬉しいです。今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

2022年を振り返る…

今年10月の里帰りからの一枚。(夫と母)

みなさまこんにちは。こちら、ノルウェーは今日が「第二クリスマスの日」と、まだクリスマスは続いております。明日から新年までの数日は「Romjul ロムユール」と呼ばれる期間に入ります。日本はクリスマス寒波の到来で、寒い中停電してしまっていたり、交通網が麻痺したりで その地域の方々は大変な思いをされているなあ、とニュースで見ておりました。西洋ではクリスマスが日本のお正月のように家族でひっそりと過ごす習わしですが、日本はこれから帰省ラッシュですので 少しでも不都合なく移動できるよう、願っています。

さて、今回は今年最後のブログとなります。世の中ではいろいろあった年でしたが、私のこちらでの生活の一年を振り返ってみたいと思います。

 

冬のDIYリフォームとウクライナ侵攻後の一時帰国

中古で10年ほど前に購入した 私たちの住まいですが、どうも中の施工も中途半端が多く、その一つが天井の塗装でした。年が明けて落ち着いたころ、思い切って2階の居間の天井のペンキ塗りを試みました。丁度北京オリンピックが開催され、ノルウェーチームを観戦しながらの作業でした。今思えば、コロナ禍は続いているとはいえ、平和な感じでしたよね。*1

作業中の2階居間

2021年暮れのオミクロン変異株の蔓延で 泣く泣くお正月の一時帰国を断念した夫と私ですが、3月に再トライを決心。ノルウェー国籍の夫は短期滞在ビザを取り直す必要がありました。特別な計らいで、こちらもすんなり再発行していただき、念願の日本行きを達成。ロシア上空を迂回しながらの15時間フライトも初めての体験でした。*2

ヘルシンキを出たところ。普段は緑のルートに沿って飛行するのですが、今回はノルウェー上空に戻り、北極圏の西側をぐるりと迂回するルートでした。

 

春から夏のエクステリアDIY

さて、日本から帰ると早速今年予定していた大きなエクステリアのDIYプロジェクトの開始です。それは南側のウッドデッキと玄関前のデッキ二つを作り直す、というもの。

もともとここはどうも湿地帯のような土地で、水はけも悪く、粘土質の土が埋め尽くしているような状態でした。この家を建てた人たちも 水はけの悪さは重々承知していたのですが、排水処理をすることもなく それをカモフラージュするかのように、家の周り二面を大きなウッドデッキで囲んでいました。私たちが家を購入して数年後に外の排水工事を行ったのですが、その際ウッドデッキを一部撤去し、その下の地面の状態に愕然となりました。ウッドデッキの木材や施工だってかなりいい加減。夫と私はその時すでにゆくゆくお金を貯めてすべてのウッドデッキを初めから作り直す決意をしたのでした…。

 

まずは南側のデッキから解体。もともと何故か2メートルくらいしか奥行きのなかったウッドデッキ。ガーデンファニチャーなどを置くと歩くスペースもありませんでしたが、それを広げ、デザインも自分たちで。(素人なんで、途中まずかったと発見することも多々でしたが…)1メートルほど奥行きを広げました。それからなかなか大変だったのが デッキのビスうち。木材が歪んでいたり、湿り気が多かったりして すんなりいかず、大変でした。オーニング(日よけのシート)もボロボロで、当初は屋根付きのパルゴラに変える予定だったのですが、外壁の塗装作業を考慮してオーニングを維持することに。シートだけ通販で買えることがわかり、色も明るい色に交換。だいぶお金が節約できました。

ウッドデッキ、ビフォア&アフター (顔出しOKと言ってくれた夫です…)

新しいガーデンファニチャーは、ノルウェーのメルカリ(と、いうかもろもろ総合検索サイト)のFinn.noで購入。

このデッキが完成したのが、6月中旬くらいだったでしょうか。これが終わるとお次は玄関前のエントランスデッキ。道路から見て裏側にあたる場所にエントランスがありますが、「裏庭」のような感じでご近所さんから目隠しになっているので、私たちがよく使う場所です。形も四角形だけだし、手すりもないので かなりスムーズに完成しました。

左から:もともとのデッキの残骸。施工中。施工後。

そうですね、施工前の状態(もともとあったデッキを取り払い、玄関前だけ残しておいた部分)は数年続いていたので デッキが完成したのが、ちょっと夢のようというか。「あー、やっとまともなエントランスになった!」という感じでしょうかね。ここまで来るのにかなり時間はかかったのですが…。素人がやったにしては、満足です。

 

秋の一時帰国からクリスマスまで

さて、ちまたが夏のバカンスへ行っている間、私たちは仕事の毎日でした。それもそう、10月にまた一時帰国の予定を立ててあったのです。*3

どうしてカタール経由で南廻りになったから前回のブログでお伝えしたのですが、やっぱり体には応えました。

上:オスロードーハ間のフライトマップ。下:ドーハ空港。なんと電車がターミナル内に走っていました。

丁度一か月前くらいにコロナにり患しましたが、夫も私も大事に至ることなく、なんとか治癒しました。(ただ、夫は今でも咳が続いています。)ノルウェーでは今、コロナ疑いがあっても、市などで無料で配っている簡易抗原検査を使用して自分で感染チェックするようになっています。つまり、PCR検査はもう受けさせてもらえない状態です。以前は公のPCR会場での検査結果が以前ご紹介した医療ポータルサイトの「Helsenorge.no」に登録されていました。そしてり患して治癒した方は「治癒証明」を出していただき、それがワクチン一回分に相当するような感じではあったのですが、もうこれも無くなってしまったわけです。

夫も私もこれまで数十回してきたこの簡易検査。この時の陽性が出るスピードはかなり速かったので、市で配っているだけあって検査はかなり正確なのかな、と思いました。

12月は本当にあっという間でしたね。普段あまり外へ出歩かない私たち夫婦ですが、久しぶりにクリスマスコンサートに出かけました。Solveig Leithaug (ソールヴァイ ライトハウグ)さんという、カントリー調のシンガーソングライターです。クリスチャンのミュージックシーンで若いころから活躍している方で、夫と私が共通して好きなアーティストです。普段はアメリカに住んでいらっしゃるのですが、アドベントの時期にコンサートをするために帰国されていることが多いかもしれません。

www.solveigmusic.com

今年のクリスマスイブは私たち二人だけでした。夫の家族はあまりルーティンに気を取られない感じで、毎年 義母や夫の弟たちもそれぞれの事情に合わせてクリスマスを祝っています。

明日からのロムユールは市の職員などの就労時間は時短となり、朝8時から午後2時までとなります。今年は28日から2泊3日で利用者さん旅行を計画することになり、私も付き添いとしてロンドンに行ってきます。さて、ちゃんとみんな空港まで来れるのか?私も朝4時半のエアポートバスに乗らなければなりません。

 

ブログ上では、せっかく修得したからと*4、「ノルウェーPREP」というカップル・コミュニケーションコースのプログラムから数回に渡り内容をご紹介しました。こちらはまだまだシェアすることが多いので、追々また取り上げていきたいと思います。

今年もへなちょこブログにお付き合いくださり、本当にありがとうございました。2023も皆さまにとって素敵な年となり、また世界に平和が訪れるよう、お祈りしています。どうぞ、引き続きご自愛くださいませ。

GODT NYTT ÅR! マイユニ

*1:

冬のリフォーム再開・オミクロン蔓延と規制緩和 - 2022年・第5週 - ハンブルネスのひとりごと

*2:

夫と一緒にノルウェーから一時帰国 準備・出国編 - ハンブルネスのひとりごと

*3:

やばい、もう第2アドベント!(パーソナルブログ) - ハンブルネスのひとりごと

*4:PREPはアメリカから来たプログラムですが、ノルウェーではModum Badという精神医療機関ノルウェー向けに独自に開発し、私もインストラクターの資格を取ったものです。本来、PREPは数時間から1日のコースとなっていますが、こちらでも日本語にして内容をご紹介したく連載を始めたところでした。

やばい、もう第2アドベント!(パーソナルブログ)

みなさま、たいへんご無沙汰しております!!

前回ブログから、かれこれ3か月近く経ってしまいました。この間、日本への一時帰国やコロナ闘病など、なんだか月日が過ぎるのが早くて。そしてあっという間にクリスマス準備(大体 第一アドベントの日曜日、つまり先週からぼちぼち始める人が多いです…)の期間となってしまいました。

そんなわけで、とりあえず今日は思いっきりパーソナルブログとして書かせていただきます。今話題のドーハ経由のフライトやコロナについて読んでいただけると幸いです!

 

初めてのカタール(ドーハ)経由で日本へ

日本への帰国はそれまでヘルシンキ経由、しかもJAL便をお手頃価格で見つけることができていたので、いつも最短北回りルートでした。ただ、うちの高齢の母が介護保険のサービスを導入したこともあり(このお話もいずれ詳しくお伝えしたいと思っています。介護保険って、難しいですよね。)定期的に見に行く必要がありました。今年はすでに3月に帰国していることもあり、北ルートはどれも値上がっていて いくら共働きとはいえ、JALなどは手が出ません。うちのノルウェー人の夫も「JALラブ」なのですが。

ノルウェーで中古品を売り買いしたり、不動産を探したりする総合サイトのFinn.noではフライトも探せます。ここでまず、カタール航空の便が北回りルートよりも数千クローネ(数万円)安く出ていることを発見。夫が渋い顔をするのを承知で相談すると、あっさりと「いいよ、乗ってみようよ」との返事。カタール航空、ドーハ空港も含め いろいろなランキングで上位を占めていたりするんですよね。アラブ系の同僚たちにも「カタールいいよ」と言ってもらい、少し安心はしてみたのですが…。

そして実際の道中というと。オスロードーハ間が行きが6.5時間の帰りが7時間。ドーハ―成田間が行きが10.5時間の帰りが12時間。どうしても逆風で帰りは長いフライトとなるので、乗っている時間だけでも今回は最長19時間…。やっぱり、中年には応えました…。(座席ピッチもかなり狭かった&満席状態)そして、例のドーハ空港、いや、もー、すごすぎです。好き嫌いはあるんでしょうが、規模もすごすぎで 真夜中でもお店が全部開いていてキラキラすごい、というか。静かに座って休めるような場所も限られていたし(特に帰り)、なかなかオスロ行の搭乗口が決まらずにずっとゲートに移動もできずにかなり疲れました。とはいえ、移動って疲れるものですからね。これで数万円セーブで来たと思えば、楽勝かもですね。ただ、サービスについて夫はかなり不満で、やっぱりJALが良いと言っていました。そんなわけで、当分カタールは乗らないですね。

 

この歳になると実家には働きに行く…という感覚

若いころは自分で勝手に海外に出てきて、うちの母には私のわがままに付き合わせていました。今はそれが逆転、私が母を助ける番になりました。80になった母は介護サービスが必要となっており、それを調べて申請、介護認定の際の家庭訪問へのリモート参加やケアマネさんとの連絡やモニタリング(月一回の家庭訪問)などなど。私がそれらを一人でやってきたので、責任が伴いますよね。そんなこんなで、日本滞在中もいろいろな打ち合わせやアップデートなど、またそれ以外でも病院やクリニックへの付き添いもありました。毎日のようにアポがあったと思います。

夫はこんなわけで、私と一緒に母の介助という形でいつ日本に来て長期滞在できるよう、一年の滞在許可を取りました。(前回の帰国時に在留資格認定を申請しておいたのです)実際は私が外で用事を済ませている間に掃除とか洗濯をお願いしていました。夫も休暇のほとんどを家事手伝いに費やしたので、疲れたのではないかなと思います。

 

帰国後ほっとしたのもつかの間

ノルウェーに戻る際は、また母を残していくという寂しい思いや、自分の家に帰って普段の生活にもどれるという嬉しさが交錯して複雑な思いになりました。でも、実際帰るとやっぱり忙しいですね。うちでも外回りの冬支度や、夫は冬タイヤへの交換など。そうこうしているうちに11月の中旬を過ぎると、町にもクリスマスのイルミネーションや、ツリーが見られるようになりました。忙しくしていたせいか、どうも体がだるく、調子がいまいちだったように思います。

2週間前の日曜日、教会のクリスマスバザーに行った帰りに義母のうちへ寄り、そこへ来ていた夫の弟の奥さんと長女の子と一緒にケーキを食べ、さあ帰るぞという時、なんだか喉が痛いのです。扁桃腺が弱い私は風邪は必ず喉から引くので「ああまたか」という感じで特に気にもしていなかったのですが…。

月曜日、ウールの下着にスパッツに、背中にはホッカイロも入れて仕事に行ったのですが、朝からずっと尋常ならない寒気が。この日は2軒家庭訪問もありましたが、喉がいたかったので取り合えずマスクも付けていました。夕方やっと帰路についたころ、かなり熱が出ている感じがしました。うちに帰り、熱を測ると久しぶりの38度越え、38.4度。念のために…と思い、家庭用抗原検査で検査すると、まさかのコロナ陽性!(噂には聞いていましたが、あっという間に陽性の線が出るものですね。)やっぱり、この寒気と熱はそうなんだ…と、ちょっと納得しました。

 

コロナ闘病の数日間

それから、約2日間ほど熱が続いたでしょうか。でも、私の場合はやっぱり喉でした。みるみる声が出なくなってきて、熱も下がってきた木曜日ころ、なんと扁桃腺がかなり腫れてきていて、唾をのむと耳まで痛い。これは何とかせねば、と思い 早朝だったのでまずは公の緊急病院(Follo legevakt)へ電話問合せ。(最初は必ず電話で問い合わせるよう、要請されている)電話口で言われた一言は「こっちに連絡しないで、まずはかかりつけ医のところに行ってください」。私のかかりつけ医は発熱外来どころか、コロナ陽性患者はクリニックに入れない主義だと伝えると「それはなんでなんですか?」との返事。そんなこと、患者の私が知るわけないだろー、とちょっと憤慨して「そんなことをあなたとディスカッションするために電話してるんじゃない」と、扁桃腺炎を発症していて、昨日よりひどくなっていると訴えました。ところが、案の定というか「ノルウェーあるある」なのですが「かかりつけ医に診てもらうか、明日まで待ってもっとひどくなっていたらまた明日お電話ください」とのこと。しかも、私が返事を終える前に電話を切られてしまいました。こりゃー、ひどいわ。と、ふとGoogleで評価を見てみると、やっぱり星ひとつ。喉も耳も痛く、辛くはあったのですが そのまま病院を経営しているNordre Follo市にクレーム(メール)投かん。(いまだ返事は来ませんが…。)仕方ないので、頼みの綱のかかりつけ医に電話。受付の方にLegevaktで追い返された旨告げたのですが、やっぱり「こちらでも診ませんよ」とのこと。ただ、このクリニックでは、E-受診といって、Helsenorge.noというサイトからログインして 受診という形で要件をかかりつけ医に送信することができるのです。なんでも、コロナに関する受診は無料とか。そんなわけで、このサイトで受診を登録して、先生があとで電話をくれるというのを待つことにしました。1,2時間後に先生から電話が来て、扁桃炎の旨相談。もちろん、細菌性だったら抗生物質が必要だけど、それを検査するにしても、コロナ陽性患者は入れない主義は変わらないので…。と、いうことで、ウィルス性扁桃炎というのを前提に、炎症を抑える薬を処方してもらいました。つまり、この薬で良くならなかったら、最終的にクリニックを受診して細菌検査をするが、それは最後の手段…らしい。いやあ、私は呼吸困難とか、ひどくならなくて良かったのですがこんな調子で悪くなる前に診てくれる医者が居なかったら、緊急搬送になっても仕方ないシステムだわ…と思いました。これはノルウェーでも日本でも、変わらないのかもしれないですが…。

その後、薬は無事に効いて 今週の月曜日から仕事復帰もできました。が、やっぱり体もだるいし、頭も痛い。無理は禁物ですね。あと、炎症を抑える成分が入ったイブプロフェンもかなり飲んでいたので、その副作用が胃腸に来て おなかも数日間痛かったです。その後、夫もコロナ陽性となり、なかなか二人とも具合が悪くて大変でもありましたが、おかげさまで 彼も快方へと向かっています。

 

今日はブログをお休みしていた期間の出来事などを、ざっと書いてみました。日本へ行った10月からこれまで、本当に早かったです。クリスマスもあまりに突然に来た感があって、ちょっと気後れしておりますが。ワールドカップも、サッカーはあまり興味がない私たちではありますが、ドーハに経由したというので、やっぱり気になりますね。先日の対スペイン戦も見れましたし、(こちらの時間で)明日はいよいよクロアチア戦かー。おそらく、仕事から帰ってうちに着いたら前半は終わっていそうです。

今日も最後までお読みくださり、ありがとうございました!みなさまもどうかお体にきをつけてー。

 

 

PREP(プレップ)試してみませんか? その5 (4つの危険信号・相手を避ける行為)

みなさま、こんばんは。お変わりありませんか?9月もあっという間に半月が過ぎました。私たち夫婦は今、10月の日本行きに向けて準備に追われています。こちらの10月と言えば、急に寒くなったり初雪も降ったり。鉢植えやらガーデン家具の片付け、今食べごろになってきた庭のリンゴを収穫したり…と、出発までの「To do」リストはまだまだ続きます。

 

今日のブログも、「予防と関係強化プログラム、PREP」から。これまで「4つの危険信号」をご紹介してきましたが、いよいよ最後の危険信号「相手を避ける行為」です。ノルウェー語では、これは一つの単語で「Tilbaketrekking」と言いますが、日本語でどう表現するかちょっと迷いました。Tilbaketrekking は、直訳すると「後ろに下がる、後退する」です。でも、PREPのコンテクストでは、コミュニケーションを避けて 違う部屋に引っ込んだり、また物理的に一緒の空間に居ても 新聞やスマホなどに隠れて コミュニケーションに参加しない、などのニュアンスになります。

 

避けることがパターン化に…

PREPで言う危険信号とは、相手を避けることがパターン化している状態を指します。例えば、長い一日の後、すごく疲れていて「もう、とにかく静かな部屋で横になりたい」とか、一人になりたい時って誰にでもありますよね。そうではなく、パターン化した避ける行動とは、日常的にパートナーと話すのを避ける・話ができないように別の部屋に行く、またはパートナーの話は上の空になって聞いている事を指します。この他、話を早く終わらせようと、黙りこくっていたり 同意しているふりをすることも含まれます。

 

避けられた方が取る行動

もしも、自分のパートナーが自分を避けていて、大切な話もできない状態だったら?たいがいの方は、パートナーを追っていく行動を取ることと思います。「ねえ、ねえ、なんでそっち行っちゃうの?聞いてよ。」と、相手に迫っていくのではないでしょうか。ただ、ここでよく起こってしまう現象は、迫れば迫るほど、相手がますます避ける行動に移る…というものです。人と人とのコミュニケーションって本当に不思議だと思うのですが、パートナーと話がしたいと思って出る行動が全く逆効果になってしまい、もともとコミュニケーションを避けたいパートナーは、ますます自己防御として避ける行動をとりたくなってしまうのです。

こうなると、どうしてこうなったかも わからなくなります。パートナーが避けるから、迫っていってしまうのか。それとも、パートナーが迫られていると感じて避ける行為を取ってしまったのか。

今日のテーマの「相手を避ける行為」という呼び名自体、実は避けられている側からの描写です。避ける行為をする方からすると、もしかすると、相手を避ける必要性を感じるほど、相手を怖いと感じているかもしれません。つまり、避ける行為をとる方にも正当な理由がある、避けられる側にも原因があったのかもしれません。どちらが悪いと一概にいうのも難しいかもしれませんね。

別パターンとして、カップルの二人ともコミュニケーションを避けている場合もあると言ます。その場合もコミュニケーションが無い、ということからカップルの関係に不満がつのっていく可能性があります。

 

PREPの提案

カップルの関係を上手く行かせるには、二人で問題に取り組む必要があるのは公然の事実です。この危険信号についても同じで、コミュニケーションを改善するには、二人で協力しあうことが不可欠です。自分たちのコミュニケーションは一方が避ける方で、もう一方が追いかける方だとわかったなら、自分はどちらの役を担っているかを見極め、それから、お互いがどうして避ける方、迫る方の行動に出るか(心理的カニズム)を理解しあうことも大切です。特に、迫る方には、迫ることをまず辞める覚悟が要るかもしれません。

難しい話を避けてしまう方には過去の家族のコミュニケーションパターンの経験もあるやもしれません。特にケンカをしたり、意見が一致しない場合、感情に訴える家族で育った方なら 自分の感情を大切な人にぶつけることは当たり前だけれども、もしそうでない家族環境で育った方なら、こういった言動にどう対処したら良いかわからないと想像できます。人は未知のものには恐怖を感じるものですから、パートナーに向き合うことよりも、退避する方を選んでしまうかもしれません。

また、恐怖は強い感情ですから、ここでは恐怖や不安を感じる方に、安心感を持ってもらうよう、感情に訴えたり、ケンカにならないよう話し合いを持つ努力も必要かもしれません。

 

システムズアプローチ的問題の見方

どちらかが相手を避ける行動をとり、もう一方が追いかける行動をとる… そして、これを改善しようと同じ言動を繰り返せば繰り返すほど、状況は悪化してしまう。実はこのコミュニケーションのパターンは、家族療法の教科書でもおなじみの例です。システムズアプローチでは、「問題」は個々の個人にあるという一般的な考えから離れ、人と人との関係やことの背景(コンテクスト)が複雑に絡まった状態で発生していると考えられています*1。ここでの「避ける行動」と「追いかける行動」が本人たちにとっては、相手の問題行動に対処しているのですが、これが実際は問題の現状維持を助けています。

PREPでもシステムズアプローチの要素が要所要所で見られるものの、今日の例についての対処法の提案はシステムズアプローチとは少し異なっています。追いかける方の「追いかけ行動」を止める…というところまでは同じですが、システムズアプローチでは、もっと大胆に「追いかける行動と逆の行動」または「パートナーがびっくりするような全く新しい行動」を取ることを提案します。そうすることで、避ける方の「避けたくなるメカニズム」を全く無効にしてしまうのが狙いです。例えば、「君はスマホを好きなだけ一日中見てて、話しをしない日を設けようか」という提案。そんな風に言われ、実際に実行に移せたなら、いくら何でもあちらから声をかけたくなるかも知れません。システムズアプローチ(特にショートセラピーの解決法の提案)は、パラドクシカル・インターヴェンション(逆説的介入)と言われ、少し変わっていますし、実際に効果が出るほど忠実に実行できるかも賛否両論かも知れません。

 

今日のまとめ

やっと最後の危険信号まで紹介することができ、ほっとしています。でも、今日のコミュニケーションパターンが一番難しいかも知れません。「退避」という行動自体、まわりが何もなすすべが無くなるくらい、かなり強力な威力を発揮します。できるなら、そんな行動を一方が取らなくて済むように日ごろのコミュニケーションを上手く取れたら一番良いのですが…。危険信号についての締めくくりの章では、二人の努力を難しくする状況として、一方(または両方の)ストレス・うつ状態・依存症を挙げています。つまり、精神的に健康を害している場合、なかなかプラスに働くように頑張ることも難しいということですね。また、健康を害していない方が理解を保ち続けるのも長期的にはかなり試練になることも多いようです。

 

PREPは15のテーマで構成されていますが、次に取り上げたいと思っているのは もっと建設的なテーマ「二人が一緒になった時」をご紹介したいと思います。ここでは、二人が出会い、どのような経緯で結ばれたか…という、ロマンチックな内容です。

 

今日もここまでお読みくださり、ありがとうございました!

 

*1:家族療法が考え出された当時に名付けられた、システムセオリーの「システム」はこの考えから発祥しています。後に生まれた家族療法では、問題の定義は少しずつ変化していき、今では様々な問題に対する考え方やワークモデルがあります。場所の関係で今回は省略します。

PREP(プレップ)試してみませんか? その4 (4つの危険信号・否定的解釈)

みなさまこんばんは。8月ももうすぐ終わろうとしています。こちら、オスロでは今週から小・中・高と新年度が始まりました。大学も先週から始まり、職場では実習生を一人迎えました。今回は私がスーパーバイザー役なのですが、お世話をするのもなかなか大変だなあ、と感じています。いろいろ体験して学んでいただけたら良いのですが。

さて、今回も「予防と関係強化プログラム、PREP」の続きです。2回続けて「4つの危険信号」について綴ってきました。今日は第3の危険信号、「否定的解釈」についてPREPの教材からご紹介していきたいと思います。ちなみに前回ブログはこちら…

humbleness.hatenablog.com

 

「否定的な解釈」がくせに?

相手の言動を、相手が全く意図しないのに必要以上に悪く取ってしまって 後から全然そうではなかった!と、いう経験は誰しもかならずあるのでは…と思います。相手に自分の解釈を伝えて誤解だったというのが分かることで、通常は丸く収まるのではないでしょうか。でも、人間関係の中で「自分はいつも悪者になる…」とか、「あんたはいつも私の言う事なすこと悪く取るから…」などという「いつも」発言が出てきたら、これはほっておかない方が良いかもしれません。

PREPテキストで挙げられている例は、夕食までに帰ってこないパートナーの話。「私の事なんてどうでもいいから、遅いんだ」という解釈が「道が混んでいて遅くなっちゃった」というパートナーの言葉に先行してしまい、相手が何を言っても聞けなくなっている状態。この場合は、「自分の事を大切にしてくれていたら、道の込み具合を計算に入れて、ちゃんと間に合うように帰ってくるはず」という論理が出来上がっているので、実際パートナーの言い分もただの言い訳にしか聞こえなくなっていると思われます。

 

うまく行くときはただの偶然か?

ギクシャクが長引いている関係では、たまにうまく行っている時も、相手が良い関係のために頑張っているとは思えず、「ただの偶然」と解釈してしまうことが多々あるといいます。こうなってしまうと、この関係とか相手のいい面も、否定的な解釈に埋もれてしまい、なかなか評価するのも難しいかもしれません。負のスパイラルから抜け出すことも簡単ではないかもしれません。

 

否定的解釈の傾向… 問題の根底?

そうはいっても、実際の生活では自分も相手も嫌な言動をしてしまうこと、ありますよね。人間ですから、仕方ないことです。何が相手の本当の意図するところで、それをどう自分が解釈するかって、話し合ってみないことには わからない事が多いかもしれません。わからないままにして、自分の(ネガティブな)解釈が合っていると思い込んでいることも、もしかすると 長引くギクシャクとか険悪な仲の底に隠れているのかもしれません。

 

では、どうしたらいいか…PREPの提案

まず提案されていることは、(否定的な解釈が根底にあるような)険悪な関係においては、強い感情がからんでいるので、一筋縄ではいかないことを理解しましょう…というもの。先の例「この人は私のことなんてどうでもいいんだ」という解釈が常にあるとしたら、本人はおそらく、ものすごく傷ついていたり、この関係に落胆していたり、悲しかったり…といった強いネガティヴな感情を持っていると想像できます。そんな感情が働いていると、新しい事例もやはり否定的に解釈してしまう傾向にあるようです。

二つ目の提案は、自分自身のことや、過去の経験に否定的解釈が起因していないかどうか、振り返ってみましょう…というもの。もしかすると、セルフイメージが低かったり、過去に人から裏切られたといったことがポジティヴに解釈しようとするのを邪魔しているかもしれません。

自分自身への問いかけも勧められています。

  • 自分は相手の意図についてよく批判的になっていないか?
  • 相手を違うふうに理解・解釈できるだろうか?
  • 自分の中の不安感や不信感が相手をネガティブに解釈することに繋がっていないだろうか?

次に、難しいかもしれないけれど、自分の否定的解釈を裏付けているものと「真逆」の事を意識して見つけてみましょう…というもの。例えば、「私のことなんてどうでもいい」「あの人は他人のことばかり大切に考えている」…という解釈だったら、本当に他人の事ばかり優先しているのか、自分はいつも二の次なのか…を覆すような「サイン」を探してみましょう。意識してみると結構見つかるものかもしれません。

 

今日のまとめ

3つ目の危険信号、「否定的解釈」について見てきました。どんな人間関係(夫婦に限らず友人関係でも)相手の言動の意図を疑ったり、すごくネガティヴに取ったり…というのはありますよね。ただ、これが日常的に繰り返されることによって、関係自体も悪くなってしまう、というのがポイントでした。

これはどんな関係にも言えるのかもしれませんが、相手のこと十分わかってる…と思っていても、実はそうではなかった、という事もたびたびあります。カップルの様な近い・親しい仲ほどそう思いがちなのかも知れないですね。PREPではやはりオープンなコミュニケーションを提案しています。相手の意図をこちらで決めつける前に、好奇心を持ってよく話を聞いてみましょう。

 

さて、今日のテーマ、いかがだったでしょうか。私たち夫婦も、ケンカをするときは相手の意図を誤解することが多いのかなー、と感じました。次は4は危険信号の最後、「相手を避ける行為」(Tilbaketrekning)がテーマです。これもカップルなどの関係ではかなり一般的に見受けられる現象で、特に男性が多いような…。次回のテーマが終わったら、もう少し建設的なPREPの内容をご紹介していきたいと考えています。今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

 

 

 

 

PREP(プレップ)試してみませんか? その3 (4つの危険信号・相手を見下す言動)

みなさまこんばんは。お変わりありませんか?大変久しぶりのブログ更新です。ノルウェーでは夏のバカンスのシーズンです。私はといえば、バカンス関係なくいつも通り出勤しています。バス通勤も余裕で座れたり、道もいつもより空いているのが、夏に働くことのプラスでしょうか。小中高が始まる2週間後にはいつものペースになるでしょう。このゆったりペースが終わるのも寂しいですが、不思議なものでいつも通りにそろそろ戻ってもいいかなと思う今日この頃。

さて、2月から始めたカップルの「予防と関係強化プログラム、PREP」。すっかり滞っておりました。前回、5月は「4つの危険信号」と呼ばれるネガティヴなコミュニケーションパターンのその1,エスカレーションについて書きました。

humbleness.hatenablog.com

今回ブログではパターンその2「相手を見下す言動」について掘り下げてみたいと思います。*1

 

前回の復習… 対立やケンカ自体は悪い事ではない

どんな人間関係でも対立やケンカはつきもの…だと前回も書きました。ケンカしてフラストレーションを発散したり、相手にストレートに自分の気持ちなどを伝えられた、わかってもらえた、ということが自分と相手をより親密な関係に導くこともある…というのも皆さんの中で体験された方も多いのではないでしょうか。

PREPが言う4つの危険信号とはこうした類のものではなく、無意識のうちに繰り返され、そのたびに関係が壊されていくものです。なんだかコミュニケーションが上手くいっていない…と、漠然と感じられている方がいらっしゃったら、もしかしてパターン化してしまい 普段は気が付かないうちに繰り返されている危険信号が裏に潜んでいるかも知れませんね。

 

相手を見下す言動 (nedvurdring) のいろいろ

見下す、という行為は相手の価値を縮小すること。パートナーの考え、気持ち、立ち振る舞い、パーソナリティを馬鹿にすることです。あからさまな場合と、そうでもなく、暗に言われる場合があります。例えば、「なんでこんなこともできないの?」(あからさま、はっきりした場合)とか、「次はもっとうまく行くんじゃない?」(励ましているようで実は見下しがカモフラージュされている場合)など。

他の例としては、パートナーが認めてほしい、褒めてほしい、と思っている分野で相手の頑張りを全く無視したり、あらさがしばかりしている場合です。

また、他人の面前でパートナーをけなすような内容を冗談ぽく話す時も相手を見下している言動とみなされます。けなされた本人は冗談が分からない人と思われたくないため、言われたことに腹を立てられない状況に追い込まれてしまいます。

 

解決するには…

この章を読んでいた時の自分のリアクションは、「それ、自分もけっこう言ってるかも」でした。うちの場合は主人がボケで私がツッコミを入れるようなコミュニケーションが多いなあ、と思います。それでも主人本人は気にせずに一緒に笑っているのですが、私自身もかなりきわどいツッコミを入れるので、時々大丈夫か本人に確認を入れなければ…と再認識しました。

PREPがここで「対策」として挙げているのは、パートナーの言動によって傷ついたほうがその旨を伝えるというのもです。そして、当時を一緒に振り返ってみること。

自分の場合も然り、言っている方は無意識だったり正当化する理由があって言っていることがほとんどだと思います。もしくは、ちょっと言いすぎたかも…と良心がチクチクした時に相手にどうだったか確認するのも一つの手立てではないかと思います。

当たり前で、なかなかできない事が「リスペクトを持って相手の話を聞く姿勢」かもしれません。

 

対立状態が長引いている裏には

この章で最後に投げかけられている質問は、対立状態が続いているカップルが居るとして、その裏には 相手にリスペクトされていない、理解されていない、認めてもらえていない…という心の奥底にある感情が隠れていませんか、というもの。自分が相手から見てもらえないと感じるとき、おのずと「私がこんなにひどい思いをしているから、あなたにも同じ思いをしてもらう」といった感情が働く…というのです。

もし、これが真逆だったら… 相手から気にかけてもらえ、リスペクトされ、理解されているって日々感じられたら、相手にも同じものをあげたいって思いますよね。そうなるように、勇気をもってお互いの日々のコミュニケーションを振り返ってみては…というのがPREPの提案です。

 

今日のまとめ

今回のテーマ、相手を賞賛する言動…ではなく、見下す言動。相手に文句を言ったりするのはよくあることだし、無意識に言ってることが多いということで、なかなか正直に振り返るのが難しい事のように感じました。

今回のテーマを取り上げてみて、自分でも夫と私の日々のコミュニケーションがどうなっているか、改めて見てみることができた気がします。まあ、うちはもともと夫の方が人間ができているし、大人だわ…と普段はかなり開き直って 自分はわがままをたくさん言っているような節もあり。いや、それじゃやっぱりいかんですよね。せっかく一緒に暮らしているのに、楽しく嬉しいことが多い人生を一緒に送りたいですよね。

と、言うわけで、反省の意味も込めお伝えしてみました。皆さんはどう考え、感じられたでしょうか。ちなみに、PREPの危険信号はあと2つあるのです。次回は、第3の危険信号、「否定的な解釈」(Negativ fortolkning)をご紹介したいと思います。

今日も最後までお読みくださり、ありがとうございました!

 

 

*1:このPREP紹介ブログはPREPコース参加者用の教材、「PREP FOR DERE 」ノルウェー語、からの内容となっています。通常PREP参加には参加費などがかかるのですが、ブログを見ていただければ同じ内容が無料でわかる…というコンセプトになっています。