ハンブルネスのひとりごと

ノルウェー在住のシステムズ・カウンセラーのブログです

PREP(プレップ)試してみませんか? その3 (4つの危険信号・相手を見下す言動)

みなさまこんばんは。お変わりありませんか?大変久しぶりのブログ更新です。ノルウェーでは夏のバカンスのシーズンです。私はといえば、バカンス関係なくいつも通り出勤しています。バス通勤も余裕で座れたり、道もいつもより空いているのが、夏に働くことのプラスでしょうか。小中高が始まる2週間後にはいつものペースになるでしょう。このゆったりペースが終わるのも寂しいですが、不思議なものでいつも通りにそろそろ戻ってもいいかなと思う今日この頃。

さて、2月から始めたカップルの「予防と関係強化プログラム、PREP」。すっかり滞っておりました。前回、5月は「4つの危険信号」と呼ばれるネガティヴなコミュニケーションパターンのその1,エスカレーションについて書きました。

humbleness.hatenablog.com

今回ブログではパターンその2「相手を見下す言動」について掘り下げてみたいと思います。*1

 

前回の復習… 対立やケンカ自体は悪い事ではない

どんな人間関係でも対立やケンカはつきもの…だと前回も書きました。ケンカしてフラストレーションを発散したり、相手にストレートに自分の気持ちなどを伝えられた、わかってもらえた、ということが自分と相手をより親密な関係に導くこともある…というのも皆さんの中で体験された方も多いのではないでしょうか。

PREPが言う4つの危険信号とはこうした類のものではなく、無意識のうちに繰り返され、そのたびに関係が壊されていくものです。なんだかコミュニケーションが上手くいっていない…と、漠然と感じられている方がいらっしゃったら、もしかしてパターン化してしまい 普段は気が付かないうちに繰り返されている危険信号が裏に潜んでいるかも知れませんね。

 

相手を見下す言動 (nedvurdring) のいろいろ

見下す、という行為は相手の価値を縮小すること。パートナーの考え、気持ち、立ち振る舞い、パーソナリティを馬鹿にすることです。あからさまな場合と、そうでもなく、暗に言われる場合があります。例えば、「なんでこんなこともできないの?」(あからさま、はっきりした場合)とか、「次はもっとうまく行くんじゃない?」(励ましているようで実は見下しがカモフラージュされている場合)など。

他の例としては、パートナーが認めてほしい、褒めてほしい、と思っている分野で相手の頑張りを全く無視したり、あらさがしばかりしている場合です。

また、他人の面前でパートナーをけなすような内容を冗談ぽく話す時も相手を見下している言動とみなされます。けなされた本人は冗談が分からない人と思われたくないため、言われたことに腹を立てられない状況に追い込まれてしまいます。

 

解決するには…

この章を読んでいた時の自分のリアクションは、「それ、自分もけっこう言ってるかも」でした。うちの場合は主人がボケで私がツッコミを入れるようなコミュニケーションが多いなあ、と思います。それでも主人本人は気にせずに一緒に笑っているのですが、私自身もかなりきわどいツッコミを入れるので、時々大丈夫か本人に確認を入れなければ…と再認識しました。

PREPがここで「対策」として挙げているのは、パートナーの言動によって傷ついたほうがその旨を伝えるというのもです。そして、当時を一緒に振り返ってみること。

自分の場合も然り、言っている方は無意識だったり正当化する理由があって言っていることがほとんどだと思います。もしくは、ちょっと言いすぎたかも…と良心がチクチクした時に相手にどうだったか確認するのも一つの手立てではないかと思います。

当たり前で、なかなかできない事が「リスペクトを持って相手の話を聞く姿勢」かもしれません。

 

対立状態が長引いている裏には

この章で最後に投げかけられている質問は、対立状態が続いているカップルが居るとして、その裏には 相手にリスペクトされていない、理解されていない、認めてもらえていない…という心の奥底にある感情が隠れていませんか、というもの。自分が相手から見てもらえないと感じるとき、おのずと「私がこんなにひどい思いをしているから、あなたにも同じ思いをしてもらう」といった感情が働く…というのです。

もし、これが真逆だったら… 相手から気にかけてもらえ、リスペクトされ、理解されているって日々感じられたら、相手にも同じものをあげたいって思いますよね。そうなるように、勇気をもってお互いの日々のコミュニケーションを振り返ってみては…というのがPREPの提案です。

 

今日のまとめ

今回のテーマ、相手を賞賛する言動…ではなく、見下す言動。相手に文句を言ったりするのはよくあることだし、無意識に言ってることが多いということで、なかなか正直に振り返るのが難しい事のように感じました。

今回のテーマを取り上げてみて、自分でも夫と私の日々のコミュニケーションがどうなっているか、改めて見てみることができた気がします。まあ、うちはもともと夫の方が人間ができているし、大人だわ…と普段はかなり開き直って 自分はわがままをたくさん言っているような節もあり。いや、それじゃやっぱりいかんですよね。せっかく一緒に暮らしているのに、楽しく嬉しいことが多い人生を一緒に送りたいですよね。

と、言うわけで、反省の意味も込めお伝えしてみました。皆さんはどう考え、感じられたでしょうか。ちなみに、PREPの危険信号はあと2つあるのです。次回は、第3の危険信号、「否定的な解釈」(Negativ fortolkning)をご紹介したいと思います。

今日も最後までお読みくださり、ありがとうございました!

 

 

*1:このPREP紹介ブログはPREPコース参加者用の教材、「PREP FOR DERE 」ノルウェー語、からの内容となっています。通常PREP参加には参加費などがかかるのですが、ブログを見ていただければ同じ内容が無料でわかる…というコンセプトになっています。