ハンブルネスのひとりごと

ノルウェー在住のシステムズ・カウンセラーのブログです

ノルウェー オスロ近郊のクリスマス・ロムユールの過ごし方

みなさまお変わりありませんか? 今年もあと数時間となりましたね。今日本におられる方々は大晦日の番組などをご覧になりながらもうすぐカウントダウン…というところかもしれませんね。私はというと、こうして今年最後のブログを書いていますが、日本に行くのを断念してこちらに居ましたので クリスマスとロムユール*1をどうやって過ごしたかを少しご紹介したいと思います。

 

24日の午後5時に鐘と共に始まるクリスマス…

さて、ちょっと面白いのですが、24日は祝日ではありません。私のように市の職員だった場合は通常昼12時までの4時間就労となります。24日に休みを取りたい人が多い中、わりと毎年この日は働いていますが、今年も同じ。ただ、バスの便が極端に少なくなるため、ちょっと贅沢ですが自家用車で出勤しました。今年も幸い何も事件は起こらず… 同僚とコーヒーを飲んだり、ゆったりの就労日でした。(ちなみに、この週に新規のクライアントさんの受け持ちになったため、私自身は結構仕事が溜まっていたのですが…)たいがいこの日に出勤してくる同僚は独り身だったり、クリスマスをお祝いしないモスリムの方だったりするのです。今年も4人の男性職員と私のみ。

さて、うちに帰って 3時ころに義父が眠る墓地へと向かいます。クリスマスイブの典型的な伝統として、普段は教会に行かない方々も礼拝に参加したり、よく教会に隣接されているご家族やご先祖のお墓にろうそくを灯したり。礼拝も数回行われます。今年はコロナで人数制限もあり、私たちは礼拝をパスして、直接墓地に向かいました。やはり、かなりたくさんのろうそくが灯っていました。ちなみに、この時使うろうそくはガラスの器に入ってふたのある墓地用のものです。

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Nesodden教会の墓地。日が沈む間際にたくさんのろうそくが灯ります。

このあと、夕方5時に教会が一斉にクリスマスの鐘を鳴らし、クリスマスが始まるわけです。お茶の間ではTVでSølvgutter(セルグッテル)という男子コーラスがクリスマスの到来を歌います。

それから、クリスマスディナーをいただきます。うちは特に来客もなく、夫と私だけだったので、いつものように6時半ころ夕食をいただきました。実はクリスマスによく食されている豚のリブステーキ(リッベ)はちょっと前にいただいていたので、今回はもう少し脂肪の少な目なもも肉のステーキに切り替えました。普通のお宅だとこのあとデザートを食べてから 小さい子がいるうちはお父さんなどがサンタの恰好に着替えてプレゼントを持ってきたりするのですが…。それ以外のお宅はちょっとしてからコーヒータイムとなり、その時にツリーの下にあらかじめ集めておいたプレゼントをあける習わしとなっています。日本のようにデコレーションケーキは食べる習慣はなく、コーヒーにはジンジャークッキーなどのクリスマスクッキー系が主でしょうか。プレゼントもアメリカや日本とは違い、イブに開けちゃうんですよね。

さて、25日は第一クリスマスといって、祝日ですが、今年は土曜日でした。*2 この日はたいてい朝もゆっくり起きて、一日のんびり。私たちも散歩に行ったくらいで実際何もしない一日でした。26日、第二クリスマス、も祝日です。この日はよく兄弟や親せきを訪ねる日に使われることが多いです。今年は義母も遠くにいる弟家族のところだったため、私たちは特に何もせず…。

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うちの居間。ツリーはここ数年流行りのプラスチックの偽物です。(といってもまだ本物の木を使う方も多い。)本物のツリーはよくショッピングセンターの外などで販売されています。
ロムユール

お店などが開店しだす27日は、ショッピングセンターも人でにぎわいます。プレゼントはByttelappという、「交換券」を付けて送る人が多く、プレゼントを交換するためにお店に来る人が多いことから「プレゼント交換の日」とも呼ばれています。私も実は一ついただいたプレゼントをお店に持って行って、商品券の様に使える引換券に替えていただきました。プレゼント交換も店により違いますが、期限があります。引換券だと1年間有効ですので、何と交換していいかわからない時は便利です。

夫の誕生日が29日ということで、前日の28日は近くに住む弟の一家族だけコーヒータイムに招待しました。作ったのはYouTube先生に学んだいちごのホールケーキとティラミス、それにつまんで食べれる巻きずしです。(写真は撮るのを忘れていたのでありません…)寿司は2000年代くらいから徐々に浸透してきていて、今ではみんながおいしいと思う食べ物になっています。特にこちらではSalmaサーモンというブランドのお刺身用サーモンがかなり広まっているので、昔はお寿司を出しても手を付けない方がいましたが、今は出してもセーフな食事の一つになっています。

さて、この冬は電気代の高騰がものすごいのですが、うちでも暖炉を焚くことが増えました。(ちなみに電気のパネルヒーターもあります)以前ブログでご紹介した薪ストックも底をついてきました。そんなこんなで、夫の誕生日にはもう一人の農場を持っている弟のところへ薪を分けてもらいに行ってきました。往復3時間の距離です。薪のお礼も兼ね、ちらしずしを作って持っていきました。数年前に持って行ったところ、かなりヒットしたからです。

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ちらしずし5人前。おいしいと喜んでいただけましたー。

昨日、30日はちょっとした作業の日。いただいた薪を小屋に収納します。初めは一日で終わらないかと思ったものの、なんとか1時間半で終了。私がこの荷台からバットで数本ずつ運んで、夫が並べる…というもの。この後、アジアンショップをめざしてオスロまで一人で買い物に行きました。オスロの中心部には日本人の方が経営するショップ一軒を含め、3軒ほどのショップがあります。日本に行けなかった分、なんとかマグロのお刺身が食べたくて、アジアのお店2軒に最初行きましたが、お刺身用冷凍マグロと言っても、何のことかわからない…と言われ。日本人経営のお店へ。こちらは品数に限りがあるものの、日本と同じものが買える貴重なお店です。ただ、庶民の私にとってはあまり頻繁に足がはこべないお値段のお店ですが…。店主の方が一個だけあったお刺身用マグロを奥の方から出してくださいました。(感謝・感謝)アジアの店ではお蕎麦も購入。割と知られたメーカーのようで…。お正月だからと、一番高いのを買ってみたのです。昨日はその後、ぜんざいを作ろうと思って初めて小豆を煮てみました。こちらは、思ったよりもずっと簡単でしたが、尋常ではない砂糖の量にびっくり。(減糖してとろみをコーンスターチで付けるレシピに変更…)

 

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頂いた薪(左)とオスロでゲットした日本食(右)えびだー、と思って買ったのは実は天ぷらではなく、エビフライでしたー。

 

ノルウェーのコロナ状況はピーク時よりも少し下火になってきたものの、まだまだ予断は許されない状況です。ノルウェーは元旦のみが祝日ですので、週末明けの月曜日にはまた通常出勤となります。まあ、今週はこんなにのんびりさせてもらったので、久しぶりに仕事で忙しくなるのもいいかも知れません。

今年もコロナに左右された一年となりましたが、オミクロンの次に出てくる株で、コロナがインフルのようになってくるという専門家の見解を信じて…そうすると、1年後にはまた国外に自由に出かけられる状況も夢ではないですよね。人は希望がないと生きていけないものだと言われています。暗い状況で希望を保つのはとっても難しいのかもしれませんが、何か一つでも小さな明るい材料があればそれを希望へとつなげることも可能だと思います。

今年もこのへなちょこブログにお付き合いくださり、ありがとうございました。来年がみなさまにとってもっと素敵な一年となりますように…お祈り申し上げます。

では、どちら様も良い新年をお迎えください!

 

*1:ロムユールとは、クリスマスと新年の間の期間のことです。が、実際はクリスマスは1月初旬まで続いていて、クリスマスの飾りを取り払うのもそのころです。

*2:ノルウェーは祝日は土日と重なっても振り替え休日は設けない仕組みです…。それで、みんなが「今年は損だなあ」と口々に言っておりました。