ハンブルネスのひとりごと

ノルウェー在住のシステムズ・カウンセラーのブログです

日本人なのが嫌になる今日この頃  - 水際対策による短期滞在ビザの無効化

みなさまこんばんは。お変わりありませんか?オミクロン株が11月末からあっという間に世界に広がりました。みなさまのお住まいの場所によって さまざまな感染対策が始まっていると思います。

さて、今日はというと本当に本当に個人的なひとりごとをシェアさせていただくブログ内容です。日本の水際対策には様々な意見があると思います。私も 自分の意見が正しいというつもりはないのです。ただ、自分の置かれている立場で 最近の水際対策については嘆いています。それは、夫と準備していた一時帰国にまつわるもの…。

 

無念!夫と3か月前から準備していた年末年始の里帰りが…

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今、外国人の入国を禁止している国が多々あります。日本もそのひとつ。でも、日本人と結婚している配偶者、その子どもには「特例措置」という 査証を申請することで一緒に入国がかなう規定がありました。

さて、私の夫はノルウェー人ですが、彼はうちの母のことを自分の母親のようにいつも気にかけてくれています。これまでも一時帰国にはいつも同行していて、実家のちょっとした修理や水回り(浴槽のうら)などのお掃除もやってくれておりました。エアコンのフィルターも彼がいつもきれいにしてくれ、一緒に近くの温泉に行ったりと、母にはいつも優しく接してくれているので、母も夫が大好きなのでした。自分で言うのもアレですが、ノルウェー語でよく言う「Svigermors drøm」(義理のお母さんの夢)というのは彼のことを言うものだと思ったものです。

そんな夫のたっての希望で、この8月に私だけ一時帰国した際、査証の申請に必要な戸籍抄本(3か月以内のもの)を取ってきて日本に年末から一時帰国すべく査証もほどなくゲットできたのです。持病があって体の弱い母のお手伝いがしたい、という理由からです。ちなみに査証申請に必要な書類は婚姻関係を証明する戸籍抄本だけではなく、母から書いてもらった招へい理由書も要ります。それから、今回は母の主治医の診断書(3,000円ほどかかった)も添えました。

日本では留学生やビジネス目的の外国人の入国規制の緩和がオミクロンの直前まで開始されていました。11月30日にそれが変更になり、一斉に入国禁止。それでも、「配偶者等」はその中に入っていないものと確認し、ほっと胸をなでおろしていた矢先のこの情報でした。

ユーチューバー、ダイスケさんが取り上げていたのが日経新聞の記事と、SNS上で大使館から連絡をもらった方々のコメント。私も他の記事も検索してみましたが、見当たらず、唯一、TBSのニュースでNY在住のご家族がご主人だけ日本に行けなくなってしまった…というニュースを見たのみでした。外務省のHPも観ましたが、一見すると、配偶者として取得した短期ビザも大丈夫なような印象を受けます…。

この後、夫も在ノルウェー日本大使館に問い合わせ 丁寧なメールをいただきました。やはり、夫の短期滞在ビザも無効となっており、1月1日以降も一時無効化の措置が継続される可能性もあるとのこと。数日ずらしたとしても、入国できる可能性は全くわかりません。唯一、もしどうしても12月中に入国しなければならない特段の理由があるなら、再申請できるとのこと…ですが、申請書を扱うのは日本の外務省で、実際にかかる時間はわかりかねるそうです。そして、承認される特段の理由というのも、日本にいる家族の危篤状態のようなものであるらしいのです。

この時点で、私はかなりショックを受けてしまいました。正式に結婚している関係でも、国籍のせいで一緒に母に会いに行けない事実…。でも、私たちはまだマシなのかもしれません。お子さんの居るご家族のことを思ったら、「お父さんだけ」とか「お母さんだけ」お留守番になってしまうことを考えたら、子どもさんたちがかわいそうでなりません…。

今現在は、あと数日様子をみてみることで落ち着いているのですが、おそらく今回の日本行きは延期となるものと思われます。

 

感覚がズレていると言われても仕方ないのですが…

この数日、落ち込んでいても仕方ない…と、思う一方、「ああ、自分の国がもっと人道的なことを基準に政策を取っていたらなあ」という気持ちです。日本を離れて26年半…。3年ちょっとの社会人経験で疲れてしまい、最初は休んで考える時間が欲しくてノルウェーに来ました。ノルウェーという国や社会性は私という一個人を丸ごと受け入れてくれているような体験をしました。それで、10年・20年と滞在も長くなり、今に至っているわけです。普段何もなく平和な時には感じない日本との感覚のズレ。これも致し方ないのかもしれません。

以前のブログでもご紹介したように、いくら居心地は良いといっても外国人としてのハンデは一生付きまといます。そんな意味でも、自分に国にいるときに感じる「ガイジンではない」感覚は自分にとっては貴重なものです。ただ、今回のように家族でありながら、国籍によって入国を禁止される現実もあり、日本と自分が仲直りするのにも少しばかり時間がかかるかもしれません…。

 

今日本ではオミクロン株に対する警戒をしつつも、コロナの感染状況は諸外国と違い、かなり良い状態が続いています。この状態が長く続きますように…。

私の独り言をお読みいただき、ありがとうございました。