ハンブルネスのひとりごと

ノルウェー在住のシステムズ・カウンセラーのブログです

夫と一緒にノルウェーから一時帰国 準備・出国編

「これって、アリ?」12月初旬、日本政府による短期滞在ビザの無効化。夏から着々と準備を進め、お正月帰国を指折り数えていたノルウェー国籍の夫と私にとってはショックすぎて立ち直れないかと思った出来事でした。

そして、それから3か月…。とうとう念願の一時帰国を果たすことができました!個人的にSNSでこのことを公表したところ 反響をいただきましたので、またここにブログとしてどんな体験だったか綴っていきたいと思います。今日は準備、出国編。

 

1月中旬:短期ビザ「特段の事情」枠で再トライ

以前ブログでもご紹介した、私たちの強ーい味方、ユーチューバー「ダイスケ」さん。この方のフォローをしていた1月のある日…。【緊急】査証発給の現状について - YouTube

なんと!視聴者さん情報として他国でビザ発給が始まったとのこと。次の日、早速オスロの大使館に確認を取り、「特段の事情」を説明した手紙を書いて持ってくるように指示されました。そこで、以前提出した申請書類のみでビザ再発給を審査してくださるというのです。今回は夫に自分で行ってもらったのですが、驚いたことに手紙を提出すると即発給していただけました。

この後はみなさんもご存じの通り、外国人の入国緩和となってきましたよね。

 

コロナの次は戦争 ー ロシア迂回でフライトがなくなる

3月末の航空券もゲットし、短期ビザも再発給。「さあ、これで一安心」と思った矢先のロシアによるウクライナ侵攻。前回ブログでも書いた通り、3月に入ってからはフライトが次々に欠航となり、乗る予定だったヘルシンキー羽田のJL48便も欠航が相次ぎました。当初はJALはヨーロッパ路線を羽田ーロンドンに絞っていたので、この48便も当然なくなるものと覚悟。この航空券はフィンエアーの公式サイトで購入したのですが、フィンエアーに問い合わせても搭乗便が欠航になるまでは便の変更はできるが差額発生時は自己負担となるとのこと…。そして、HPで見る限りチケット代も2倍とか3倍へ高騰。フィンエアー自体は3月初めに早々とすべての便を欠航にしていたので、もしフィンエアー便を予約していたらこの段階で振り替え便を手配していただけたとのこと。ところが、JALは欠航の公表がスローで、例えば全日空が3月中旬には3月いっぱいの欠航を発表していたのにも関わらず、私たちの便は1週間前になっても一向に欠航になりませんでした。*1 欠航が決まり、振り替え便の手続きができないと(出国72時間前からの)PCR検査も予約できません。「早く欠航を発表してください」とJALにクレームせど、「申し訳ございません」ばかり。フィンエアーにもどの便に振り替えられそうか問い合わせましたが、4月14日までは自社便は満席…との答え。…焦りました。

 

出発までの怒涛の日々

JALの欠航便案内をほとんど一時間おきにチェックしていた数日間。最終的に私たちの便の欠航が発表になったのが、搭乗4日前の3月23日。この日はたまたま仕事の予約がキャンセルになり、ラッキーにもオフィスで事務作業をしていたので HPを見てすぐにフィンエアーに電話できたのです。それでも待つこと45分…。私のブロークンな英語も丁寧に聞いてくれ、空いていたのが予定の2日後のヘルシンキ乗り換えの便。なんと、JALは私たちの欠航便の次の日からヘルシンキ便を再開したのでした。他に空きがある便はオスローロンドンーNYー羽田(40時間以上)、またはオスローロンドンーシンガポール―羽田(30時間以上)だったので、2日遅れでも最短距離の便があってラッキーと言えるかもしれません。

お次はPCRの予約。今回も事前にメールで日本の陰性証明の記入をしてくれるか確認した後、ファミリー割引があるクリニックを選びました。昨年私一人の時はエクスプレスという一番高い検査を受けましたが、今回は二人で念入りに抗原検査を家で何回かやって陰性を確認してからスタンダードタイプの検査を選びました。土曜日の夜8時半に受けて、結果が来たのが日曜の朝8時ですから、割と早かったと思います。ただ、こちらが記入してくれたのは検査結果の部分のみ。名前やパスポート番号は自分で記入するように言われ、あちらでは書いてくれなかったのです。これには(おそらくナーバスになっていたせいもあり)クレーム出しました。もし筆跡が違うと言っていちゃもんつけられたら、どうするんだ…ってことで。クレームを出した先はこのクリニックの本社のある事務所で、さすがにボスの方は対応も良かったです。新しい陰性証明を書き直してくれることになりました。

この冬から春にかけ、職場でも親戚でも次々にコロナにり患している中、最後のPCRで陰性になるかどうかでは本当に神経をすり減らしました。仕事以外では人にもなるべく会わず、マスクも常時着用。なので、私として行けるかどうか早く知りたいと思い、早めの検査を選びました。夫の方は検査を受けてから、空港で陽性になったらどうしようとかなり心配していたようです。

さて、もろもろの手配と並行して今回は「ファスト・トラック」を試してみました。ダイスケさんの動画はこちら:

羽田など4空港へ拡大。スマホで事前登録、検疫時間の短縮なるか【日本入国ファストトラック】 - YouTube

陰性証明(書き直してもらったもの)をアップロードできたのは出発前日だったのですが、日本が夜中の時間でも審査されていたようで、画面はグリーンになりました。ファストトラックについては入国編で後日お伝えいたします。

 

出国・チェックイン

前回、去年8月の帰国時はチェックインカウンターが開いたのが通常通りの2時間前。今回も列の先頭になっておいた方が良いと読み、3時間前にはチェックインカウンターの前に並んでいました。ところが、今回チェックインが始まったのが2時間半くらい前。ちょっとびっくりでした。

ここでは夫のパスポートにもらったビザが問題に。グラウンドスタッフ曰く、「このほかに何か大使館からの手紙や証明書があるはずだ」と。そう言われても今回は平日の昼間の時間だったので「何なら大使館に今電話しますよ」とかわして(スタッフの方は代わりに相談しに行っちゃいましたが)それほどナーバスにならずに済みました。平日の昼間の移動、いいかもしれませんね。案の定、この後大使館に電話で確認しましたが、スタッフの勘違いということでお答えをいただきました。短期滞在ビザ(Vのタイプ)は、パスポートのシールのみで大丈夫です。このあと、ファストトラックのQRコードを見せ、陰性証明を見せチェックイン完了。

ヘルシンキに着いてからは、前回同様、JALの搭乗口に進み、事前にファストトラック画面と陰性証明を見せてその後は乗るだけ。そうそう、出発数日前に気が付いたのですが、振り替え便にしていただいた時になぜかプレミアムエコノミーへアップグレードしてもらえていました。実はコードシェア便としてJL48ではなく、AY5073でチケットが発行されていたので、JALサイトでの事前座席指定ができず(そしてJALヨーロッパ地域のカスタマーサービスも全く電話がつながらず)普通にウェブチェックインしたときに座席指定がやっとできたのですが、並んで座れる席が空いていたのでラッキーでした。

 

人生初めての長いフライト

さて、実際のフライトですが 向かい風の影響もあり、15時間のフライトとなりました。すっごく長かったです。(改めて、お子様連れの方々、お疲れさまでした)ただ、いつもはあまり寝る時間がないなあ…と思ったりするのですが、今回は時間が有り余るので5時間ほどは寝られたかもしれません。いずれにしても、迂回ルート(北回り)は遠いですね。機内サービスは通常通り夕食と朝食の2回と、夜中(?)にマフィンが配られました。日本に午後5時に着くのも私にとっては新鮮な体験でした。

 

自分への教訓

もちろん、戦争なんて本当に予期できない事態ではあるのですが 今回のように多くの便が欠航となり不安定な状態では、航空会社の自社サイトでオリジナル便のチケットを持つのが一番なのかな…と、思いました。フィンエアーJALは提携しているから…と思っていた自分は甘かったです。フィンエアーJAL便買いすると、旅行会社で買ったものと同じような扱いとなり、JALに問い合わせても「フィンエアーに聞いてください」となりますね。

 

さて、次回は羽田空港での体験について綴ってみたいと思います。今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

 

*1:3月15日の日本航空HPでは、私たちの搭乗前日までが欠航となっていたので、羽田から機材が来ない以上、この時点で欠航は事実上決定...でも公式発表がないと手続きは不可という...