ハンブルネスのひとりごと

ノルウェー在住のシステミックカウンセラーのブログです

コロナの一つの副産物 「ルス」の期限なし横行

こんにちは。日本もいよいよ全国的に緊急事態宣言の解除となりますね。私もほっとしています。こちらは他のヨーロッパ諸国のようなマスクの義務付け*1 はないものの、公共交通機関(特に首都圏)の乗客数制限などはありますし、引き続きテレワークが奨励されています。

さて、他のノルウェー在住のブロガーさんたちが17日にあった憲法記念日、「セッテネマイ」(ノルウェー語で5月17日の意味。きわめてシンプルな名前です。)をカバーされていることもあり、私はノータッチでしたが 実は17日から18日にかけ、あっと驚く出来事が起こりました。それは… 高校3年生たちの集団、「ルス」の夜中3時の横行。まずはジャーナリストの鐙さんの記事を張り付けてみます。「ルスとはなんぞや?」と思われるかたは、どうぞ。

news.yahoo.co.jp

 

バス・ルス…バスを所有するルスたち*2

もうかれこれノルウェーに25年近く居る私ですが、たしかにルスは昔からあります。(うちの50代の主人が若い時もありました。)ただ、昔はこんなに高校生の子たちのメンタリティーは幼稚で自己中心ではなかったし、度を超し(過ぎ)た騒ぎかたや飲酒も主流ではなかった気がします。ルスにも地方の差があって、最近10年くらいの傾向は金持ちの親が多くいる地域(例えばオスロ近郊やその他大都市近郊)の子たちは自分たちの仲良しグループ(など)で中古のバスを一台買って、そのバスの内装や外装をリフォームし、しかもバス免がないので わざわざうんちゃんを雇って、よなよなバスを走らせて その中で飲んだくれるという行動が「普通」となっています。運転手もブラックで雇われることも多いありさまです。そしてそのお金はどこから来るかというと、親たちがスポンサーになるケースもあれば、これまで貯めた貯金(特に日本の成人式のような、堅信礼が14歳くらいであるのでそのお祝い金)をはたいたり、バイトのお金をつぎ込んだり…などなど。

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2019年、Nesodden (ネーソーデン)の憲法記念日より

 

バス・ルスがなんてったって、最悪すぎる…

うちはオスロから南に20キロの、とある遊園地の横の住宅街にあるのですが、引っ越してから愕然としたのが、遊園地の前のパーキングやセルフの給油ポンプあたりが 実はバス・ルスの定例のたまり場となっていたことです。オフィシャルなルスの活動期間は5月1日からセッテネマイの5月17日まで。ところが、4月中に早々と「繰り出す」ルスが多いのです。

まず、何て言ってもその大音量でしょうか。上の写真にもありますが、多くのバスは大型でしかも自家発電機や大音量スピーカーなどを後ろに取り付けています。その音量は数十メートル離れていても かなりうるさいです。その大音量で大体出没するのが午前3時前でしょうか。

バス・ルスの集合場所となっている遊園地前の場所ですが、おそらく数十台のバスが入るくらいの大きさがあります。道路をはさんで遊園地専用パーキング(今は公共交通機関のお客さんも利用できる無料パーキング)はバーで遮断されているものの、これまで2,3回はそのバーが倒され バスが入ったとみられる形跡がありました。数年前にはこの大音量とともに、うちの窓・壁が揺れるという事態も経験しましたが、その時は本当に数十台のバスと数百人のルスがここに集合していたのです。そして、どうやってバス・ルスが出没したかわかるかというと、なんと朝すごいゴミが散らかっているのです。ビールの缶やらコンドームやら…。(ゴミ拾いをするスポーツイベントの日本人観客たちの爪の垢を飲ませてやりたいですよー。)

こういった、昔からのバス・ルスの集合場所はノルウェー各地にあり、そこでは毎年4-6週間と言った期間、近くの住人は寝不足や騒音に悩まされるという悪夢の春を過ごさなければなりません。というのも、警察に通報してもその時の状況で 他の事件を優先にされたり(なんて言っても警察官も不足しているので)、よくうちの主人が嘆くのが通報を受け取った警察官の「親ルス的」な態度。まるで、「みんな一度はルスやってるんだから、まあこのくらい見逃してくださいよ」的なノリです。夜中に起こされて機嫌が悪いところに、この警察の態度。本当に「ふざけんじゃねえよ」と言いたくなります。

 

ルスを奨励しない人たちもいる

多くの卒業を控えた高校3年生がルスとなるわけですが、実はルスにならない子たちや、ルスになってもバス・ルスとは全く違う健全なルスも居ます。うちの主人の弟の子たちもバスには興味をもたず、いたって静かで健康的なルスでした。というのも、姪っ子・甥っ子たちは将来の目標がはっきりしていて、どんちゃん騒ぎする暇があったらその次に控える進学のためせっせと試験勉強をしていたのです。ちなみに、こちらの大学はほとんどが公営で、そのための入試はなく、高校の時の成績で入学が審査されるので 最後の試験が自分のその後の将来を左右すると言っても過言ではありません。それでも、この地域では やはり大概は「どんちゃん」のルスになってしまう気がします。それは、アルコールに対する社会の風潮など、様々なことが要因ですし、きっと、友達や仲間から外れたくない、というグループ意識からなのでしょうね。

ルス期間で何か問題が起こると、やはり世論もゆらぎます。バス・ルスの場合は中学生くらいの子たちもバスで一緒に夜通し飲んだり、泥酔状態下のレイプもあります。こちらの子たちは性交デビューも一般的に早いのですが、14,5歳の子たちを高校生のお兄さんやお姉さんたちとパーティに行かせる親たちもやはり問題視されます。 

 

コロナ禍のルスは期限がない?

さて、毎年この時期はなんとかしてバス・ルスの横行を乗り切っている私ですが、いつもは憲法記念日がラストということで何とか先が見え、頑張れています。ところが今年はいつもと違い明確な最終日が定められていないのがかなり問題です。ここまではコロナ対策でルス(特にバス)はいわゆる三密となるため、「禁止」となっており、公には6月15日からの解禁ということですが、禁止もなにもそんなことは お構いなしの連中なので、今からもしかして6月いっぱい…いや、もしかして 夏の間ずっと?と、不安が頭をよぎります。もうこの時期、学校も授業も何もないのが普通なので、ルスたちもますます暇を持て余してるのかもしれません。

たしかに、「親ルス」派が多い中ではありますが、警察に通報したり、SNSで発信したりすることで もしかして 特にバス・ルスのように迷惑度や問題度が高いルスの形体に対して 徐々に社会の風潮に変化が出てきているかもしれません。「変な外人」と思われても、悪いことは悪い、ですから あきらめずに頑張ります。

今年については、もうコロナのせいでいつもと違う夏になるのは決定ですが…。

皆さんも引き続きご自愛ください!

*1:飛行機を乗る際を除き

*2:ノルウェー語でこの表現はないのですが、バスを使わないルスと区別するため、あえてこのような造語で表現しています。