ハンブルネスのひとりごと

ノルウェー在住のシステムズ・カウンセラーのブログです

テレマルク小旅行・ダーレン・ホテル

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みなさま、こんばんは。6月も早くももう中旬。ここ北欧ノルウェーでは、前回ブログより夏を思わせる(と、いうかここでは夏気温)20度以上の天候がずっと続いています。夏至までのあと1週間あまり、まだまだ日が長くなります。

さて、今回ブログは1年以上ぶりにした外泊旅行からでーす。

 

コロナ禍での旅行先選び

私たち夫婦は去年3月よりずっとうちと職場の往復の日々が続いていました。行くのは20分先のコテージくらい。(これも「ルス」のせいー前回ブログご参照ください。)去年の夏休みもパスだったので、さすがにどこかに行きたいモード。今年に入り、イースター休暇にベルゲン*1へ行く計画を立てども、感染蔓延でぺけ。春はイースターの後、キリスト教の祝日が続くのですが、今度は「ピンセ」と呼ばれる聖霊降臨祭の祝日を狙って最初は海が見える場所に2泊3日で行くことに…。ただ、こちらの地域もコロナ新規感染者が増えていたので、主人の提案で2泊を1泊にして 急きょテレマルク地方*2にあるダーレン・ホテルに行くことになりました。

 

Dalen Hotel

実はこの場所、私がノルウェーで最初に行った学校のバス遠足で 25年前に初めて訪れた場所。テレマルク運河の奥にある、夏の5か月だけオープンしている歴史あるホテルで、ノルウェーの 「De Historiske Hotel og Spisesteder」*3にも登録されています。開業は1894年。スイス建築様式にノルウェーのスターヴチャーチ*4 にもみられるドラゴン装飾などが施されています。「おとぎ話のホテル」とも呼ばれ、運河客船で来るヨーロッパからの富裕層のお客さんでにぎわい、国外でもその名が知られていたそうです。第2次大戦などの影響でホテルはその後廃業となり、90年代に再オープンになるまで廃墟と化していたそうです。今のオーナーさんはこのホテルと運河客船を経営しており、「歴史を旅する」をコンセプトに展開しているらしい…。なので、さすがに専用バスルーム付き客室やWifiはありますが、他は当時のままにこだわっているよう…。

私たち夫婦にとっては新婚旅行で立ち寄り、カフェでお茶した思い出があるホテルです。ノルウェーは物価に対してホテルは割とリーズナブルですが、ダーレン・ホテルは1泊でも庶民にはちょっと勇気の要る値段です。今回はある団体のメンバーシップ割引を使ってちょっと安くなり、小ドライブ旅行の行先となりました。泊ったことはなかったので、すーごく楽しみでした。実際の印象は、もちろん建物は歴史があって雰囲気もとても良かったです。ただ、近代的なホテル(TVや冷蔵庫がある)に慣れてしまっていると、快適さではちょっと…ですかね。客室が49なので、こじんまり。泊った日の夜に、ホテルオーナーさんによる「ホテルの歴史物語」が語られ、アットホームな空間でした。ちなみに、夏だけオープンなのはなぜか聞いたところ、十分な断熱を施しておらず、冬は寒すぎてホテルとして営業できないそうです…。

 

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カフェ兼宿泊者用のリビング

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お部屋はこんな感じ。広くはないですねー。

食事とサービス

宿泊費用には朝食は込でしたが、今回の旅行は結婚10周年の前祝もかねていたので、普段は食べないホテルのディナー。メニューはグリルしたホタテ貝柱入りスープ、メインは肉と魚からえらべ(私たちは牛ヒレのステーキを選びましたが、肉が大きかった!)、最後にデザート。どれもおいしかったのですが、おそらく大量の生クリームのせいで胃がもたれ、次の日の朝食(アフタヌーンティー形式)はほとんど食べられずに私の分は「お持ち帰り」にしてもらいました。そこは、サービス良し。ちょっと残念だったのが、他のホテルにあるようなフリーのお茶やコーヒーはなく、このホテル自慢のリビングスペースは有料カフェになっていました。

 

西テレマルク、ミニ観光

さて、次の日はチェックアウト後 ホテルから5キロ先に行ったミュージアムへ。ここへも25年前に絶対来ていたはずですが、今はすっかり様変わりして近代的な建物もできていました。確か、当時は野外ミュージアムのみだったような…。

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西テレマルクミュージアム。スターヴチャーチは夏のみ使われているようです。

まったりと2時間ほど過ごした後、もう一つ有名なHeddal(ヘッダール)スターヴチャーチのあるNotodden(ノート―デン)を経由して 家路につきます。

 

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TripAdvisorさんにも載っていました。https://www.tripadvisor.jp/ShowUserReviews-g1188568-d3820362-r421239662-Heddal_Stave_Church-Notodden_Notodden_Municipality_Telemark_Eastern_Norway.html

 

うちの主人はオスロのすぐ南にあるNesodden(ネーソーデン、よくさっきのNotoddenと間違う人が多い…)出身で、テレマルク地方とは縁もゆかりもなかったのですが、ノルウェーの田舎チック・ノスタルジーを味わえる素敵な場所だと言っていました。

ダーレンへ行くには、同じテレマルク県の南にあるSkienから運河客船が運航されています。(英語サイトあり)コロナが収束したころに、ゆっくり運河を通って、この「おとぎ話ホテル」に泊まってみるのもいいかもしれませんね。ちなみに、夏季のみ営業ということで、従業員さんもインターナショナルでした。英語は十分通じます。ダーレン自体は本当にホテルがメインの小さな村なので、他に西テレマルクミュージアムやスキーミュージアムなどに立ち寄るには車が要ります。

www.telemarkskanalen.no

 

庭リフォーム・庭仕事から解放されて ちょっと旅行するのも リフレッシュできて良かったです。

今日もここまでお読みくださり、ありがとうございました。お元気で!

*1:ノルウェー第2の都市でフィヨルド観光の玄関口として有名です。

*2:スキージャンプにもある「テレマルク姿勢」はここ、テレマルク地方から来ています。一応、スキー発祥の地と言われています。

*3:建物などが歴史あるホテルやレストランだけが厳正な審査のもとに加盟できる団体

*4:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%B4%E6%95%99%E4%BC%9A