ハンブルネスのひとりごと

ノルウェー在住のシステムズ・カウンセラーのブログです

こどもたちが優先… コロナ出口対策 in ノルウェー

こんばんは。久しぶりのブログです。お元気ですか?

他のヨーロッパの国同様、ノルウェーでは4月20日から徐々に幼稚園や小学校低学年の開校、また27日からはずっと閉まっていた美容院(床屋含む)や理学療法士整骨院なども開かれてきました。

今日、新しい政府会見で 来週11日より小・中・高の開校が決まりました。政府では出口政策の一番の優先は「こどもと青少年たち」。経済はその次と言っています。もちろん、こちらは普段から休職・一時解雇、または解雇された方々の援助の制度が整っているため、コロナ危機で慌てふためくことはなかったのですが、あまりにも援助申請が多いためにそれをさばききれずに援助がまだもらえていない方がたくさん居ます。

ということで、今回のトピックは今日公示されたこれからの政策を中心に、ノルウェーでのコロナ出口対策について綴ってみたいと思います。

 

イースター(復活祭)直前の実効再生産数は0.7

こちらではイースターは復活祭の前の日曜から始まるのですが、実際に祝日になるのは受難週の木曜日から。政府はその直前に会見でこの指数を発表し、復活祭明け1週間後の4月20日、月曜日から幼稚園などを開くことを発表しました。

この時のうちの主人や私の反応は「早すぎるんじゃないか」でした。ノルウェーでは新規感染者数の他に、入院者数(普通病棟入院者とICUを分けて)と死者数が毎日公表されていますが、思いのほか私たちの心配とは裏腹にその後もどんどん数は下がっていきました。

私の職場でも3月17日よりテレワークとなっていましたが、イースター後からは個人の希望をもとに半数くらいの職員が交代でオフィスに出勤することが許されています。仕事の内容がクライアントさんの家庭訪問を中心とした生活や心のケアですので、書類業務はそれほどないため職場PCはごく数人しか支給されず。テレワークの機材はスマホ一つだったので、私も週2・3日はオフィスで仕事をしています。現在の時点ではまだ通常通りの家庭訪問はできませんが、クライアントさんと外で会って一緒に散歩したり、または特別な場合の家庭訪問は可能になっています。

 

6月15日までこれまでクローズされたすべての場所を開く予定に

この復活祭前の会見後もちょくちょく会見があり、そのつど新しいミニコロナ対策が公示されてきました。例えば、先週はいわゆるソーシャルディスタンス2mから1mに改正となり、公の集まりも各条件付きで50人まで可能となっています。

いつも会見で強調されているのが、「こどもたちが優先」という政府の説明。今日の公示でもありましたが、来週から小・中・高がオープンに。大学やその他(大人のための)学校などは自宅での自習やオンライン授業が難しくないことから、徐々に開校ということでした。(余談ですが…ノルウェーの児童福祉についてもブログでトライしたいと思っています…。)

そして今日から改正なのは、(家族以外の)何人まで一度に同じ場所に集まってもいいかという人数。これまでの5人から一気に20人となりましたが、これは個人的な家族・友人などの集まりで、ソーシャルディスタンス 1mを取ることが条件です。

野外でのスポーツの練習(子供たちのサッカー教室の部類)なども20人までのグループで許可となりました。

ノルウェーでのコロナ出口対策で注目されていることの一つが ノルウェー国を挙げての毎年の行事、憲法記念日の「セッテネ・マイ」です。毎年各地で子供たちを中心にパレードなどが企画されますが、今年はパレードは中止となり、各自小規模の個人的なグループでお祝いすることが許されます。

 

さて、気になる経済活動は…ですが。これまで閉店を余儀なくされていたカフェ(食事を提供する店は除く)などは6月1日より営業再開。これも1mの条件付きです。また、遊園地や動物園もこの日から営業再開が許されます。

3月12日より営業停止していたトレーニングセンターやプールなどはおそらく6月15日より再開となるようです。またこの日より200人までの催し物も許可になります。

 

一方、これまでとほぼ同じ対策なのが、実はテレワークです。数日前に公共の交通機関で人数制限が出されるという発表があったのですが、今日の時点では特に人数をチェックされている気配はなかったのです。なんでも定員の50%ほどに利用者を制限するとのこと。これに伴って、やはりテレワークの要請は継続されるようです。

あと、もう一つは国外への旅行や 外国人(観光客など)の入国です。これについては、首相いわく他国との協調・協力があるので、あえていつ頃というのは発表しませんでした。でも、少し前*1から「今年の夏休みは国内で」と言われているので、もしかすると国境が開かれるにはもう少し時間を要するかもしれません…。

 

私の職場でも、もしかすると来週から新しいお達しが出てくるかもしれません。3月から本当に本来の仕事があまりできず、ちょっと悶々としていましたが 少しずつ トンネルの出口が見えてきている…という感じです。日本も緊急事態宣言の5月いっぱいまでの延長でいろいろな物議がありますが、少しずつでも感染者が減っていき みなさんのトンネルの出口が見えてくることを願っています。

 

 

*1:通常5月1日までに各職場で夏休みの希望を取り、夏休みのプランを立てます。