ハンブルネスのひとりごと

ノルウェー在住のシステミックカウンセラーのブログです

ノルウェーから一時帰国  最終回・出国編

みなさん、お変わりありませんか?

日本での5週間の滞在を終え、この日曜日に戻りました。できる限り実家の母のお手伝いができた達成感と、自分のうちにやっと帰れることの安堵の気持ちで迎えた出発日。ただ、ここに来てこのようなトラブルに見舞われるとは… まったく予想だにしていませんでした。こんなことは再びあってはならない!という思いを込めて綴っていきたいと思います。

 

「お客様、今日は乗れません」と言われた件… まさかの搭乗拒否

数日前にフィンエアーコードシェア便でしたが、運航はJAL)からもらっていたメールのリンクでも、他の場所でも今現在の検疫条件などをチェック。ノルウェーはフルワクチンかどうかが渡航国にかかわらず「分かれ道」となるので、「フルワクチンを受けたことをQRコードで証明できる方」のところを読んでしっかり確認していました。

余裕をみて2時間半前、朝8時過ぎには空港へ到着。チェックインカウンターに進みます。グラウンドスタッフさんは30代くらいの若めの女性。ワクチンのQRコード(グリーンパスと呼ばれているようです)を見せ、もうすぐチェックインが終わるもの…と思いきや、「今入国条件を確認しますね」と言って、いろいろな資料を読み始めました。その時、もちろん「あのお、ノルウェーはこのQRコード以外は他に要らないんですけど」と伝えたのですが、聞き入れられず。そのうち、ちょっとベテランっぽい、リーダー格の方が呼ばれ、二人でアイパッドを見ながら何やら相談し始めました。

「お客様、24時間以内に受けたPCR検査の陰性証明が必要らしいんですが」と、グランドスタッフさん。「いえ、そんなはずはないんですが」と、私。「陰性証明がないとお乗せするわけには行かないんです。」ここまで来ると、もう何を言ってもダメっぽい感じです。他にノルウェー渡航した方のことを聞いても、みなさんが陰性証明を持っていたというし…。「陰性証明を持たずに乗りに来るなんて信じられない!」という感じが伝わってきます。

そのうちPCR検査を受ける場所やいつクリニックが開くかなど、いろいろ伝えられ、「残念ながら、今日検査を受けられても結果が出るのが数時間先なので、この便には間に合いません。航空券をキャンセルしていただくことになります。」と告げられました。私はと言えば、まったくの「寝耳に水」。ええ、どこをどお見落としていたんだろう…。そして、スーツケースを持ってまた来た道を戻り、母に「今日は乗れなかった」と言っている姿や、職場に連絡して「しばらく仕事に出れません。」と伝えてる姿が浮かんできました。この時、「だめだ、仕方ない。きっと何か見落としていたんだわ」と本当に一瞬あきらめかけました。(ここでクリスチャンの私は神様に祈ったのは言うまでもありません…)

ただ、実際はダメになるまで粘る性格の私です。「いや、待てよ。」と思ったのはスタッフさんが読んでいたアイパッドの内容。「すいません、どこのホームページのどの情報を読んでいるんですか?」と、言って私の持っていたスマホでも開いてもらいました。

 

大きな読み間違い

スタッフさんたちが開いていたのが、「在ノルウェー日本大使館」のホームページ。ここでは、さまざまなリンクがありましたが読んでいたのは9月3日現在の「ノルウェー政府による対策措置」。*1 

ノルウェー政府による新型コロナウイルス感染対策措置(検疫措置) | 在ノルウェー日本国大使館

ここを開くと最初に目にするのがノルウェ-入国時の検疫措置が全て免除されるケ-スという項目です。この1番に私は該当します。ところが、彼らが指摘していた内容、24時間以内の陰性証明や事前の入国登録といった条件(1から4まである)はその下にあるノルウェ-に入国する人のうち、検疫措置免除の対象にならない人に対する措置の箇所ではないですか!つまり、スタッフさんたちは二人ともはじめからページを読まずにすっとばして読んでいたわけです。きっと、陰性証明を提示しなければならないという思い込みがあったせいで、これに該当する項目を探して読んでおられたと思います。「あのお、私のこのページの理解では、グリーンパスが在る人と無い人と分けて書いてあると思うんです。ですから、グリーンパスが在る私は初めの箇所にある通り、すべて免除のはずです。」

 

それでも「陰性証明は必要」だと言い張る若い方のスタッフ

ここまで来ると、一筋の希望が見えてきた私ですが、この後、なんとこの若い方のスタッフの方は「いえ、IATAでも国際便ご利用のお客様には陰性証明が要ると明記されています。」と、別の事を言い出したのです。実は9月初めにJALのサイトで「内閣官房からのお願い」という見出しで、

「現下の新型コロナウイルスの急速な感染拡大に伴い、日本政府から、緊急事態宣言が発令されている都道府県にある空港をご出発、もしくは到着されるお客さまについて、出発前の検査を受けることを要請されています。お客さまのご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。」

と、言う記事を読みJALにメールで問い合わせをしておいたのです。この時の返答はというと…

「当該URLは、主に国内線へ搭乗されるお客さまを対象としたお知らせでございます。弊社国際線へご搭乗のいただくための陰性証明書は不要で、渡航国へ入国するための必要書類をお持ちください。」

このメールをこのスタッフに見せたところ、さすがにそれ以上IATAの件は出しませんでしたが、「JALさんの中で全然情報が共有されてないんですね。」と言わずにはいられませんでした。

 

祈りが聞かれた瞬間…

さて、JALの方が二人がかりでディスカッションすること30分以上。私の後ろではかなり長いチェックインの列ができていました。リーダー格の方はおそらく私の指摘に一理あると思われたのでしょう。「相談して来ます。」とひとこと言われて消えていきました。私は、といえば後ろのお客さんを通すためいったん外されて 端っこに移動。椅子も用意されました。この時時刻は8時45分。若い方のスタッフさんが最後に、「9時までには答えは出ると思いますが、下のクリニックが9時に開きますのでそちらで検査お願いします。」とのこと。

待っている間、心拍数が上がって動悸もあり、足もガクガクになっていたことに気が付きました。この時も祈りました! 座って落ち着いて他の入国条件を読んでいると、他にもノルウェーのFHIにあった英語の記載でも しっかり、はっきりと「テストや陰性証明は必要なし」と書いてあり、万が一結果が「ぺけ」だった場合の再ディスカッションに備えました。それがこちら。

www.helsenorge.no

 

予想に反してあまり時間をかけずにリーダーの方が戻って来られました。もう、彼女が何と言っていたかあまり覚えていませんが やはり私の理解が合っていました。「心配おかけして申し訳ありませんでした。いろいろ勉強になりました」と、謝罪を受け、とりあえず晴れてチェックイン終了。本当に、祈りが聞かれたと思った瞬間でした。足のガクガクはしばらく続きましたが…。

 

水戸黄門の印籠のようなグリーンパス(ワクチン証明のQRコード

さて、実際のトランジットや入国審査はどうだったかというと…。

乗り換え地のヘルシンキではオスロ行フライトの前に搭乗口でパスポートと一緒にQRコードを提示。オスロでも最初にQRコードを見せ、その後パスポートと滞在カードのチェックです。この際、どこから飛行機に乗ってどこで乗り換えたかを聞かれましたが、かかった時間はものの2-3分。QRコードの効力ってすごいわ…、まるで水戸黄門の「この紋所が目に入らぬか」状態でした。と、いっても半年前くらいは状況は全く異なり、ノルウェー人でも入国の書類を提出したり 10日間の(自己負担の)隔離ホテルでの強制隔離があったものです。

 

まとめ

実はこの私のストーリーは以前ご紹介したユーチューバー「ダイスケさん」で取り上げていただきました。他の視聴者さんからいただいたコメントは様々。「PCRを受けずに飛行機乗ろうとするのも身勝手だ」というご意見もあり。ただ、このフライトでも40人ほどの込み具合だったのですが、スキスキの飛行機に乗る方が都内で電車に乗るよりよっぽど密になっていないというのが私の意見で、もしPCRを受けなければ身勝手になるなら、電車に乗る前にも毎日PCRを受けなければならないことになります。

別にJALに限らず、このような事例は他でもあったかもしれません。それにこの時対応したスタッフを個人的に批判する気も毛頭ないのですが、できたら現地情報に詳しい私の言い分に最初から耳を傾ける姿勢を示してほしかったし、わけのわからないIATAの条件を混同する必要もなかったと思います。読み間違えたのも、おそらく「陰性証明は絶対に必要書類だ」という思い込みのせいだったと思います。

この件で、私も今後気を付けたいことを考えてみました。まず、情報を読むときに検疫情報のみならず、入国についての情報を日本語で読み込んでおくこと。普段はどうしてもノルウェー語で情報を読む癖がついていて、このような事態ではアタフタしてしまいますよね。それから、日本人のグラウンドスタッフも間違えるということを想定して、いつでも情報提示やディスカッションができるように準備しておくこと…でしょうか。これについては、ノルウェーではどんな分野のスタッフでも十分社内教育を受けているわけではない、というのを知っているのでUDIなどでもあちらの間違いを指摘したこともありました。それはどんな人でも実は当てはまる…ということですよね。

入国条件や検疫条件が刻刻と変わる今日のご時世。本当に航空会社ひとつ、経由地ひとつで陰性証明が’必要かどうかも変わってきます。日本に一時帰国するのも ものすごく気力とお金が要る昨今です。こんな体験をもう誰にもしてほしくない…という思いを込めて 詳しく書いてみました。今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

 

 

 

*1:今現在は9月12日付のが最新ですが、当日はこれはアップされていませんでした。