みなさまこんばんは。新年も早くも一か月が過ぎ、もう2月。お変わりありませんか?昨年のブログでもお伝えしたのですが、50をとっくに過ぎての転職活動…*1。実は、去年あたりから状況は予想外の展開を見せていたのでした。今日は私が働くオスロ市事情を交えながら、できる範囲でそんなことをお伝えしていこうと思っています。
ノルウェー・オスロ市は財政難だった件
私は本業では、オスロ市の福祉専門部局に属する事業所で働いています。こちらでは、ユース世代が様々な事情で親元を離れ、独り立ちする際の3年間を住居の賃貸を軸に支援していくという事業内容。オスロは15の区から成り立っていますが、私たちの事業所は支援サービスを有料で区に提供しているのです。同じオスロ市の中で、ちょっと不思議な感じもしますが。
さて、「予想外の展開」とは、オスロ市財政難による市政改革。オスロは実は2004年にも25あった区から現在の15区へと改革をしていたのでした。(そのころ、私自身は西ノルウェーに住んでいたので、関わることはなかったのですが。)2028年1月を目標に今年はいろいろな改革案が本格的に決議される模様…。改革のメインはやはり区の統合合併。まだ数は決まっていないのですが、15区から6、7、8区のいずれかになる案が出ています。区の数を減らすことで、管理運営費を削減…ということなのですが。でも、区によっては境界線が新しくできることで分断されたりと、職員全体がこれからの決定を息をのんで見守っている…そんな状況です。
オスロ市では、分野ごとに「Fagetat」と呼ばれる専門部局が設けられており、うちの部局もその一つなのですが、今回の改革では専門部局でも効率化計画として閉鎖する事業所がすでにいくつか決まっています。
そんなこんなで、とにかくオスロ市の求人が激減してしまっており、また、誰かが辞めたり、定年退職しても求人にも待ったがかかる傾向。そりゃ、そうですよねー。
自分の職場が無くなってしまう可能性も
そして、うちの事業所も「効率化計画」の対象とされています。昔、某区の行政に居たころからうちの事業所の存在は知ってはいたのですが、とにかく支援料が高いので、なるべく回避のお達しが出ていたくらい。やっぱり、区にとっては支出ポストって感じなのです。もちろん、それは各区が小さな自治体の様に経済的に自立しているからなのですが…。うちでは、新しい所長が事業所内改革をしてきたことから、大幅に無駄な支出がカットされ、ここ数年、新車が数台買えるほど黒字転換してきたのです。でも、もしかしてこういった黒字回復が目を引いたのかも知れません。改革案としては、事業所を福祉専門部局から区に移転させる…というのが挙がっています。そうすることで、支援料もなくなるわけです。でも、区の「住宅福祉支援課」とかに編成されてしまうと、せっかく構築されてきた「ユース世代の生活・就労・メンタル支援」という特殊分野が消えてしまう可能性も出てきてしまうんですよね。特に、最近では発達障害&精神疾患ユース、又は犯罪ユースなど、割と深刻な問題の子たちが増えているので…。
近隣地域への転職
先述のブログにも、「数日後にも面接が…」とお伝えしていたのですが 応募した仕事はうちから南に20キロ離れた近隣の自治体。面接に呼ばれたからには、履歴書を元にした第一審査は通った…と理解していました。でも、結果はぺけ。実は面接中に今の給料はいくらもらっているか、というとんでもなく普段されない質問があったのです。面接に給与の話はタブーというのをどこかで読んでいたので、なんとか回避しようと試みたのですが、私が答えたくないという態度を見かねた同席の所長さんが「いやあ、オスロとうちは全く給与体系が違うし、せっかく雇ってもオスロに求人があるとみんなそっちに行ってしまうんですよ。」との説明付きで、この質問に数字で答えないと帰してもらえないような雰囲気になってしまったのです…。
ノルウェーの自治体の給与体系は全国一律ではなく、オスロ市は例外的に独自の賃金協約を採用しています。一方、その他の自治体は KS という自治体連合の協約に基づいた給与体系となっています。そのため、例えば初任給をとってもオスロは他の自治体にくらべ数万円から数十万高い、などでオスロに人材が流れていく…というのは一般的に知られています。
ただ、マイホーム購入となるとおのずと郊外の方が買いやすくなり、住まいからほど遠くない場所で仕事をしたい人(お母さんたちなど)も居るので、必ずしもみんながオスロで働きたがっている…というわけではないのです。また、一般的にオスロでの業務はクライアント数なども近郊自治体に比べ多くなり、業務負荷が高いのも普通です。
それに、オスロの賃金協約がベストかというと、実は一つ決定的に残念な点があります。それは、職員が自分でスキルアップのために取った資格などが給与に反映されないこと。例えば、KSの自治体の多くが、「修士課程給与加算」を実施しており、友人なども最近修士課程を取り、数十万の給与アップがあったと教えてくれました。
私としては、修士課程加算も考慮に入れてもらい、オスロとそれほど変わらない給与なら新しい分野で専門性を活かして仕事がしたいな、と考えての応募だったのです。落とされたのは給与のせいではなく、他の応募者の方がより経験があったから…だそうですが。うーん、なんだか。後味が悪い感じでした。ちなみに、オスロの求人は透明性を重視しているのか、必ず給与等級*2が明記されている…のに対し、KSの自治体はその明記が求人広告にないところが悲しいですね。
さて、どうするか
応募できる求人がないのでは、にっちもさっちもいかないな…というのが、正直なところ。また、高齢の母のための介護帰国も間近に控え 「ちょっと様子見よう」モードにも入っています。それに、万が一 今の事業所が事実上閉鎖または再編成で区に移転となったとしても、また最悪、余剰人員*3になったとしても、もしかしたらそこでも新しいチャンスが訪れるかも知れない…なーんてことを最近考えたりしています。
ちなみに、どうして地方自治体のお仕事のみに言及しているかというと、62歳から対象の早期年金制度*4のせいなんです。私はずっと公的なお仕事をしているので、これまで積み立ててきた受給資格は62歳になるまで国や地方自治体での就労でのみ有効になります。と、いうことはいきなり民間で今から働いてしまうと、受給資格がパーになってしまうという…。
今回のブログでは、転職活動が暗礁に乗りあげてしまった…というのを、オスロ市事情と共にお伝えしました。うちの事業所にしても、いろいろ決まって来るのが5月頃らしいので、それまでとりあえず様子を見よう、待ってみよう…というところです。
今日も最後までお読みくださり、ありがとうございました!