ハンブルネスのひとりごと

ノルウェー在住のシステムズ・カウンセラーのブログです

❤結婚10周年❤ その3.私たちの選択・コミュニケーション編

みなさまこんばんは。世界的にデルタ株でコロナ感染が増加していますね。ここ、ノルウェーも、週ごとに50%とか100%の増加傾向です。今日のニュースでは首都圏よりも西ノルウェーでの増加値が高いとのこと。こちらは若い子たちのワクチン接種が夏休みに入ったころ(6月下旬)から始まっており、ワクチン2回目*1の子たちもぼちぼち出てきました。

さて、前回ブログではレアケース(かもしれない)私たちの国際結婚をちょっと取り上げました。今日はもうちょっと掘り下げて、日ごろ気を付けていること、自分たちで決めたコミュニケーションのルールなどをご紹介したいと思います。これらはあくまで、私たちの選択なので、どのカップルにも当てはまるというわけではないと思います。が、「ああ、こんなこともありなんだ」という感じでインスピレーションのようなものになれば良いなあ、と思います。

 

1.カップル・セラピストにならない

私の本業はソーシャルワーカーなのですが、副業でちょこちょことカップル・ファミリーカウンセリングをさせていただいています。この勉強をし始めたのは夫と会うずっと前なのですが、結婚後に修士課程を3年かけて勉強しました。そのころから夫に言われていたのは、「絶対に(自分の)セラピストにならないで」ということ。なんでも、一方がいわゆる「プロのモード」に入ると、夫婦関係がおかしくなる…というのです。確かに。一般的にも、カップルの関係は均衡がいいと言われているので、これはうなずけます。でも、どうしても職業病…ではないですが、セラピー的な質問とかは出てきてしまうこともあり、その時は夫に注意してもらうようにしています。

ただ、自分がセラピストモードに入らずとも、やっぱり喧嘩がエスカレートして来ると、「これ、やばい」と客観的に見えてくるので、そんな時はストップをかけたり…。誰でも腹立つときは、腹は立ちますし、身近な人だと余計怒りが大きいこともありますよね。ただ、怒りに任せて言ってはいけない事・してはいけないことに及ばないよう、喧嘩の時もちょっと冷静に距離を置いて見れるトレーニングをしています。(じゃないと、せっかくした勉強も無駄っぽくて悲しいものがありますよね。)でも、私が提案すること(例えば仲直りの仕方など)は、一般的に正しい事、というより、できるだけ自分の意見として伝えるよう気を付けています。でないと、一つのやり方を「これが正しいんだ」と相手に押し付けるようになってしまいますよね。

実はファミリーセラピーを学んでいた時も、クラスの中や先生陣で離婚される方が複数いて、「この科目を取ると離婚の危機が訪れる」というジンクスまであるのです。それが、たまたまなのか、何か典型的な要因があるかはわかりません。ただ、言えるのはこのコースではかなり自分自身の価値観・人格・歴史などを掘り下げていくので、もしも不幸な結婚をしている人がいるとしたらおのずと疑問符を投げかけてしまう…可能性大でしょうか。

 

2.正直さとオープンさ

幸いなことに、うちの夫も私も うそや取りつくりが苦手というのが一致しています。素のまま、ありのままが一番だ、という価値観が同じなのです。もちろん、時と場所は気にしますが、ほとんどいつも、と言っていいほど自分の「今一番伝えたい・言いたいこと」を伝えられるメンタルの環境にあります。例えば、相手のさっきの態度で「なんだろう、気になるな」と思っていたら、すぐにそれを口に出しても大丈夫。「ごめん、今聞きたくない」というのはお互いにほとんどありません。

ボランティアでしているチャットカウンセリングでも これまで夫婦・カップルの関係のご相談がありました。悩んでおられる内容は異なりますが、一貫して思ったのが「あれ、あんまりオープンに会話されてないんだな」ということ。自分の思っていることをなかなか言えなくて、相手がわからないという印象です。もちろん、その人の人格や価値観もあるので オープンがいつでも、どこでも良いとは限らないと思いますが、カップルの二人が少なくともお互いのコミュニケーションのスタイルを理解・了承していることが大事ではないかな…と思います。

それから、自分のしてほしいこと・望んでいることをはっきり言う…のも、自分ではかなり大事なポイントかな、と思っています。日本では「以心伝心」という概念がありますが、こちらではそれが全く通用しません。ましてや、女性・男性の違いもあるので、やっぱり希望ははっきり(言いすぎなくらい)言わないと、なかなか分かってもらえない気がします。

 

3.愛のを伝える5つの方法…を気に掛ける

かなり以前のブログ*2でお伝えした、「人は何をもって愛されていると感じるか」(by ゲイリー・チャップマン)ですが、私もこのセオリーに出会ってから かなりうなずくことがおおく、夫との生活でもできるだけ実行に移しています。例えば、男性の多くが「スキンシップ」を愛を感じる方法として挙げており、夫もこれに当てはまります。欧米は一般的にスキンシップ・ハグのカルチャーで、彼の育った環境もご多分にもれず。スキンシップを大切にしているご家庭も日本ではあるかもしれませんが、私個人はいたってスキンシップのあまりない家庭環境だったので、こちらのあいさつのハグなども、初めは戸惑いました…と、いうか「頑張らないとできない」ことではありました。夫は夫で、私の愛を感じる方法であろう「お手伝い・私のためにしてくれること」を嫌がらずにやってくれているのでとても感謝しています。

 

4.「ありがとう」と「ごめん」

夫は「ありがとう」を言うのはとても得意だと思うのですが、なぜか「ごめん」があまり得意ではありません。(一説には、日本のようにどこの国にも侵略されなかった国民は謝罪するのが苦痛ではない…とか。日本人が稀なんでしょうか。うーん、どこで読んだか全然覚えていないのですが。)でも、私にとって「ごめん」はかなり大事なこと。そして、何をもってごめんと聞こえるか 全然違うのも、やっかいです。先述のチャップマンさん共著の謝り方についての本*3も二人で読んでみたりしたのですが、こちらはこれからも改善課題ですかね…。

 

5.二人で祈る

私たちはクリスチャンの出会いサイトで会ったわけですが、当初夫は「誰かと祈る」という習慣がありませんでした。そこで、食事の前でもいい、短くても一緒に祈ることを習慣づけることを私が提案したのですが、快く引き受けてくれました。この「祈り」はクリスチャンにとっては大切なこと、神様とのコミュニケーションだと感じています。

 

 

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今年結婚10周年ということで、個人的なことをテーマに先月から綴って来ました。具体的なことをお話することで、もしかしたら誰かのインスピレーションにならせていただけるかも…と思った次第です。

もっと長く結婚生活をされている方からしたら、「まだ10年」かもしれません。まだまだ喧嘩もありますし、お互いのことをよく知っていく必要があると言えますねー。でも、見ず知らずの赤の他人だった私たち二人が出会って、こうして寝食を共にしていること自体、本当に不思議です。

夫も私も晩婚だったのですが、それまでの人生のいろいろな経験が教訓になっているのかもしれません。夫も私も早く結婚されて、離婚されている方を複数知っていますし、自分たちなりに、何が結婚生活において必要かをよく考えて、覚悟して結婚に至っていると思います。結婚とは、「ゴール」ではなく「出発」。そして、夫婦関係は毎日ちいさなことの努力の積み重ねで成り立っている…というのも、お互いで一致している考えです。

 

皆様はどう感じられましたでしょうか。先にも書いたとおり、夫婦関係っていろいろな要素が複雑に絡んでいるので、簡単な答えがないように思います。また、人間関係・コミュニケーション・家族関係については繰り返し取り上げると思います。ここまでお読みくださり、ありがとうございました!それでは、お元気で。