ハンブルネスのひとりごと

ノルウェー在住のシステムズ・カウンセラーのブログです

額関節症(TMD) ノルウェー事情アップデート(2021・2)

みなさまこんばんは。引き続きお変わりありませんか?

ポースケ(イースター)休みも月曜日、5日まで。6日火曜日からはいつもの毎日です。ただ、3人新規のクライアントさんと実習生のお世話でやっぱり忙しい週でした。仕事に加えて木曜日は朝9時半から、例のオスロ大学歯学部の教授先生がいるドランメンと言う町のクリニックへ。オスロ―ドランメン間は割と交通の便はいいのですが、やっぱり遠いと感じました。さて、今日はそんなわけでこちらのクリニックでの結果発表のトピックです。

 

憂鬱だった木曜の朝…いい結果がでるのは想像できなかった

詳しい経緯については、以前のブログにてこのように語っております。

humbleness.hatenablog.com

初めてこちらのクリニックに行ったのが、前回の1月21日。おいおい、2か月以上結果を待っていたことになります。実際は、こちらのH先生もコーンビームCTを解析に出してその結果待ちだったそうなのですが…。

そして、この解析はと言うと…。なんと、骨に関する異常は全くなし、とのこと。「えー」っと驚きます。大学病院では加齢などによる下顎頭の変形・平坦化がもとで、関節が上方向にずれ、開咬が発生した、との診断でしたが。こちらで解析した先生によると、たしかに下顎頭の形は平たいけれど、加齢・その他による骨の変形は認められない…そうです。うーん、正直言って「誰を信じたらいいの?」と、なりますよね。ただ、骨の変形が無しで開咬になるんですかね。

先生はまた、「じっくり研究するので」と、言って、私の歯型も前回取られていましたが、その結果発表も。「この歯型から、位置をずらすときちんと歯が咬みあうので、開咬は歯が動いたのではなく、顎が動いたことが原因だとわかります」と、言ってくれました。なんだかそれを聞いて、ほっとした…というか、ああ、もともとの咬み合わせ、それほど悪くもなかったんだあ…という感じですかね。(これは、近所の歯医者にかみ合わせの事や、親知らずのことでコテンコテンに言われていたのもあるので… なおさら、ですね。)

偉い方だと思うのですが、全然平気で普通にいろいろなんでも聞けそうな雰囲気のH先生。「先生の見解は大学病院のとは違うってことですよね。では、何が原因で顎が動いたんですか?」「骨に異常がないなら、筋肉の異常で…、ということしか言えませんね。ただ、筋肉異常が原因でここまで顎位置がずれた症例は見たことないんですよ。なので、自信を持っているわけではないんです。」

そこで、今の状態を改善すべく、H先生からの提案は奥歯(親知らず…つまり、先生は親知らずは抜く必要はない、と。親知らずの価値を認める先生がいたんですよー。)を削り、高さを調整すること。前回も聞いたのですが、スプリントとゴムを使っての顎のけん引というのは、先生の分野ではなく、矯正歯科の分野になるそうです。(そんなこと大学病院でも言っていたな。)

 

「僕のことは気にせず、あなたの一番したい治療を選んで欲しいと思っています。」

この「削って調整」というのも、前回も話に出ましたが、もちろん先生はTMDのプロなので、この治療法を初めに勧めることはしないそうです。この治療を選んだら、3本くらいの奥歯を調整して4,800クローネほど(あとで治療代の見積もりをいただきました。)これで、かなりかみ合わせは良くなる、とは言われたものの、昔のかみ合わせにもどす治療ではないのです。そして、もし私がこの治療法が嫌で、矯正専門医で他の治療法を試してみたければ、提携している先生に紹介状を書いてくれるとのこと。

最後に先生がおっしゃっていたのは、「よく考えて、いろんな人とも話して、自分の一番したいと思っている治療を選んでください。僕のことは全然考えなくていい。それを僕も願っています。」先生、なんていい人なんだーー。そうですよ、親知らずにしたって、抜け抜け言う歯科医が多い中…。ちょっと嬉しくって、感動しました…。H先生、ただの偉い先生じゃなくって、人柄も素晴らしい方だったんだ。

 

そしてまだ考え中

そうですよね、噛み合わせだけを考えて、最短・最低価格で改善するには、H先生の提案はいいと思いました。ただ、顎の移動の原因が筋肉ってことは、いつか筋肉が正常になって、顎がもとに戻ることもアリとすると、やっぱり削るのは怖いなー。

一方、矯正の先生は、先生と同じくスウェーデンの方。一応お名前を伺っているので、詳しくググってみようと思っていますが。初診だけでも、前回同様 3-4000クローネは行くかもしれない。治療費もウン十万は行きますよね…。(日本でも通常の矯正は100万くらいはかかりますもんね。こちらもそれくらいはかかるかもしれません。)でも、顎位置が変わって不便していることの一つが顎が以前のように動かないこともあるので、しゃべりづらさは顎位置をもとに戻さないことには これからもずっと続くと思います。こちらの先生が私が希望しているスプリントとゴムの治療をしてくださるかも、実はわかりません。どんなポリシーの先生かって、行って会ってみないとわからないですよね。

もう一つの選択は、日本に行くまで待つ、というもの。でも、仮に大学病院で診てもらえたにしても、海外に住んでいる私に治療までしてくれるかどうか。数回・短期間で済む治療ではないですからね。もちろん、日本の大学病院には額関節症専門外来もあり、検査機器もこちらのパノラマレントゲンとコーンビームCTだけではなく、他にもいろいろありそう…。

 

さて、どうなるでしょう。どの選択がいいのか。この続きはまた後日のTMDアップデートにてお伝えできるとおもいます。

今日もここまでお読みくださり、ありがとうございました。