ハンブルネスのひとりごと

ノルウェー在住のシステムズ・カウンセラーのブログです

ソケイヘルニア 日帰り手術  IN  オスロ 2 ― 手術日

こんにちは!前回に引き続き 腹腔鏡での日帰り手術についてのブログです。今日は手術から6日目ですが、引き続き自宅療養中です。

 

手術当日の朝

当日は午前9時までに受付に来てくださいとのお達しでした。前もってもらっておいた注意書きをよく読んで、まず1週間前より普段飲んでいるビタミンのサプリメントを中止。どうしてかは聞いていないのでわからなかったのですが…

絶食は前日の夜10時くらいからしていました。(注意書きには6時間前、でしたが)案の定、手術前の緊張でおなかもすきません。飲料は朝7時前に紅茶一杯(砂糖入り、ミルクは不可)と果汁のジュース(Saft)を少々。自力で病院まで行くので糖分は取りました。

ドキドキ汗をかきながら、いざ早目のバスで病院のあるオスロへ。自宅から病院までは小一時間ほどの距離です。

 

Dagkirurgisk Avdeling (日帰り手術課)

日帰り手術課に着き、受付をしたのが8時40分ころ。ここはヘルニア以外の他の日帰り手術もしているところです。そのあと、今日の私の担当、ヘレネさんという女性の看護師さんがロッカーに案内してくれました。パンツ以外は靴下もすべて病院のに着替えます。パジャマの上にガウンも来ます。ちょっと待ち時間があるので携帯は手術まで持ち込み可。あと、前もって聞いておいた歯ぎしり予防のマウスピースも持ち込みさせてもらいました。

着替えた後は個室で問診です。名前などを確認後、リストバンドをもらいます。ここには名前、住所、ノルウェーのパーソナルナンバーなど。朝飲んだもの、食べたものを聞かれました。体温・体重も測って、そしておなかの毛の除去。本来は自分で除去はするそうですが、念のためやってもらいました。(追記 事前投薬もしました。)

 

さっきの個室から「休息室」に移り、私が今日使うリクライニングチェアに案内されます。この後、麻酔医が来て問診です。麻酔医も今日飲んだもの、食べたものを再度質問。それから、義歯の有無、過去のアレルギー反応など。この辺は日本の麻酔医が聞くのと同じような感じだと思うのですが。

なんでも、私の番は3番目。9時の時点では最初の患者さんのオペがもう始まっていて、もしかすると私が次になるかも、と告げられました。

そうこうしているうちに 隣のリクライニングチェアにいた男性が「なんか、前会ったことあるよねー?」と話しかけてきました。(別にナンパじゃなかったんですよ)ああ、そういえば、見たことあるわ、とちょっと彼と雑談。10年以上前の知人のお誕生パーティでした。彼はなんでも再発ヘルニアの手術で、主治医と相談のうえ、再手術はこちらに決めたそう。

時間はおそらく9時半過ぎだったでしょうか。執刀医登場。私に「準備OKかな?」と聞いてきました。なんでも雑談していた人が私の前だったものの、他院からの書類待ちなので、順番が入れ替わりました。さあ、所持品をナースステーションに預けたら、その先生と徒歩でオペ室へ。ものの数メートル歩いた先です。

 

いよいよオペ

よく、私は人から「どっしりしてて、動じないね」と言われるのですが、ぜんぜん本当はそんなことはなく、手と足に汗びっしょりでした。神様を信じているので、もうここはお任せするしかない、と腹もくくり、でも人間だから緊張が消えるわけでもなく…。

オペ室は、意外にこじんまり。たくさんのモニターがありました。すぐに、麻酔専門看護師さんともあいさつです。先生から、ヘア・キャップを渡され、手術台に横になります。右側では先生が腕に血圧計を巻いて、固定。左側では麻酔看護師さんが薬注入用の針を手首に刺すのですが、痛い!失敗です。前もって、血管が細くて入りにくいのを言っておいたのに… 「この前大腸検査で針入れたところでやってもらえませんか?そこだと入ると思います」と頼んだところ、今度は成功。そうこうしているうちにオペ看護師さんとみられる別の人がおなかに消毒液を塗り、その後おへそ消毒。なんだか、いっぺんに いろいろあわただしい…。やはりオペ前の忙しい雰囲気でした。と、そこへ麻酔医登場。例の三角形の酸素吸入器が顔にあてがわれました。「ふつーに息してねー」でも、かなり息苦しかったです。鼻でも詰まっていたのかな?さきの麻酔看護師に指示するのが聞こえました。横では睡眠剤が注入され、2度目の注入以後 意識がなくなりました。

 

リカバリーから帰宅まで

「はーい、手術終わりましたよ。ちゃんと呼吸してくれるかな?」の声で目が覚め、頭がぐるぐるする中も周囲を見渡すと どうやらリカバリールームのようです。手術中にすっかり夢を見ていて、手術のことも実は忘れていました。でも 終わって良かった、とほっと一息。おなかを触ってみると、ヘルニア部分には絆創膏はなく、おへそのあたりにあり、腹腔鏡で手術されたんだ、と確認できました。

最初お水を少しもらい、その後1時間半くらいはほっておかれたのですが、次々に手術が終わった患者さんが運ばれてくるのでリカバリールームが手狭になり、脈や呼吸が安定している人から どんどん移動させられます。よくみると、私が寝ていた台もベッドではなく、さっきのリクライニングシートがフラットになったもの。これで休息室へ移動です。時間は午後1時ちょっと前だったでしょうか。

それから ヘレネさんがまた来て食べ物は何がいいか聞いてくれました。私が頼んだのはベリーのヨーグルトとジャム・ブラウンチーズが乗ったオープンサンドのパン2枚。「全部頼んでも大丈夫よ」と、ヘレネさん。おちゃめな感じの看護師さんです。いろいろチョイスがあるところは ポイント高いです。

 

主人から連絡があり、午後2時ころ病院に着くと言います。食べ終わってゆっくりしているとヘレネさんともう一人別の看護師さんが 「トイレに行ってみましょうか」と、やってきました。数メーター先のトイレには自分で歩いていくのですが、これも帰宅前のチェック事項だそう。全身麻酔でおしっこが出なくなる人がいる、とのことでした。

チェック合格だったので、もう着替えて普通の待合室に移動してもいいと言われ、2時ちょっと前にロッカーへ。ちょうど来たばかりの主人と、執刀医に廊下でばったり会いました。ノルウェーは日本ほど詳しい術後の説明は(この程度の手術では)ないものの、短い説明があるとは聞いていました。先生はまだもう一つオペが残っているけど、今いいよ、とのことで別室へ。そこでは、手術は成功したことの他に ヘルニアがもう一か所あったこと(あとでもらった書類にありましたが、大腿ヘルニアでした。)術後の注意点、などなど。説明はものの5分くらいでした。

着替え終わってヘレネさんに声を掛けます。最後に彼女からも短いお話しがあるとのこと。この手の日帰り手術は後日検診などは通常ないので、絆創膏の張り替えについてや、痛み止めの服用などについて。万が一合併症を疑う場合の連絡先、それから先生が書いた手術の説明文(Legejournal レーゲショナール、報告書みたいなものでしょうか?同じものがかかりつけ医にも送られます。)最後に14日分の「病気休職届」(Sykemelding シーケメルディング)をもらいます。この病気休職届については後日書きたいと思います。

さて、いよいよ帰宅です。時間は3時近くになっていました。今日いっぱいは足を高くするように言われ、主人の車で帰路につきました。うちへ着いたのは1時間後。前もって作っておいたさっぱり目のうどんなどを夕飯に食べます。やっぱり、具合が良くないときはパンよりも日本食がおいしい!

 

これから自宅療養です。続きはまた次回ブログで…。