ハンブルネスのひとりごと

ノルウェー在住のシステムズ・カウンセラーのブログです

ノルウェーから体験した台風19号… 

このすさまじい災害から数日が経ちました。まず、最初に被災された方々へのお見舞いの言葉を添えたいと思います。今このブログを読んでいただいてる皆さまはいかがお過ごしだったのでしょうか?

台風19号のニュースを聞いた金曜日くらいから、実家の母と連絡をこまめに取ったり、日本のニュース番組(数時間遅れで)をチェックしたり始めました。実家は神奈川県にあるのですが、母はマンション住まいなので一戸建てにお住まいの方に比べ、おそらく深刻な水災害は受けないだろうと予測できました。

土曜日。朝起きると日本はすでに午後の時間でしたが、この時から複数のチャンネルでライヴストリーミングを始めていたので おおよそリアルタイムで夫と二人、画面の前にかじりついていました。夫と話していたのは「なんか、日本にいるみたいな感じになって、窓の外のいい天気が変だね…」買い物に行ったり、用事を足しいていてもやはり 手につきませんでした。母とも台風通過時あたりに話すことができ、停電の有無や近くの川の状態を再確認。再びこちらの夜に母と電話連絡。本人は夜中に他の家族からの電話で起こされて ずっと眠れなかったといいます。一方、私たちは安全確認ができたので安心して床に就くことができました。

 

「日本人は改めてすごいね」

日曜日・月曜日。台風が去った後の各地の被害の映像が入ってくるころ またスマホの画面にかじりつきでした。教会で知り合いの方々から「大丈夫だった?」と声をかけていただいたり、「日本の人たちは本当にいろいろな災害で大変だよね」(それを乗り越えてるのがすごいと、言うニュアンスで)といった言葉も複数の方からいただきました。

ボランティアの方々が手伝う姿、近所の方のために水を運ぶ方々、決して取り乱したりせず、淡々と片づけをされている方々、など。この姿はノルウェー人にはありえない、日本の人は 想像できないくらい"fattet"(達観している)…とうちの夫を含め 感じている人が多い気がします。

 

自分の選択を認めてあげることの大切さ

とはいえ、ご家族を亡くされた方々や家が大きな被害にあわれた方々など、想像を絶する辛さ・大変さだと思います。自分がその立場だったらどうだったかな、と考えます。

今日見た番組では いろいろな選択が生と死を分けた…というような報道もありました。それを見ていて、本当にそんな簡単に言えるのかしら、と疑問をもちました。どの選択がどんな結果を招くかなんて誰が事前にわかるのでしょうか? こんな選択もあった・あんな選択もあった。この選択をしていれば、きっとこうはなっていなかった、と後悔することはいくらでもできるのですが、その時にベストの選択をしない人なんているのでしょうか?

これからも こういった「振り返って反省する」的な報道が増えると思われる中、被災をされて辛く厳しい生活をされている方々が こういった後悔の念でさらに苦しむのは胸が痛みます。